中国の中央銀行である中国人民銀行の李超報道官がこのほど、同行が広州で開いた「中国金融知識巡回展示会および広東金融博覧会」の記者会見で、インターネットで流通する「Q幣」を初めとするバーチャル貨幣について、人民銀行として、この新たな支払手段の経済的な意義とリスクを注視、検討していると語った。
バーチャル貨幣とは、インターネット企業がユーザーに提供するオンラインゲームなどのサービス決済手段の1つだ。中国国内で現在もっとも普及しているのは、オンラインチャットソフト「QQ」を運営する広州の騰訊公司(TENCENT)が提供するQ幣で、ユーザーはオンライン銀行や携帯電話のプリペイドカードを使い、Q幣を購入できる。Q幣と人民元の換算率は1:1。1人民元が1Q幣に相当する。「Q幣支払カード」もリアルなカードとして販売されており、10元、15元および30元額面のものがある。
Q幣のほかにも、中国には似たようなバーチャル貨幣が相当数存在している。
中国の三大ポータルサイトである新浪、網易、捜狐は、それぞれ「新浪U幣」、「POPO幣」、「狐幣」を発行しており、また大手オンラインゲームベンダーである盛大網絡の「盛幣」、検索エンジンサイトである百度(Baidu)の「百度幣」なども有名だ。
これらのバーチャル貨幣と人民元とを間接的に交換できるオークションサイトも現れ、一部商品も購入できるようになっている。携帯電話料金の支払いも、オンラインソフトウェアのダウンロードも、いまやバーチャル貨幣を使って決済可能だ。
Q幣について、李超氏は、「Q幣が人民元に衝撃を与えはじめているという説については、まだそのような深刻な状態には至っていないと個人的に思う。Q幣は科学技術の進歩や、インターネット環境の発展に伴う新たな支払手段として、経済の活性化に有効だが、普及する過程になんらかのリスクが潜んでいれば、政府関連機構は注視する必要がある」と述べた。
さらに、バーチャル貨幣の問題について、同氏は「昨年末に『反マネーロンダリング法』を正式に公布したが、今年から当該法の適用分野を拡げる。銀行業だけでなく、証券、保険およびその他非金融特定分野などでの、マネーロンダリングに関わるあらゆる行為をきびしく取り締まる必要がある。バーチャル貨幣のルートを利用してマネーロンダリング犯罪を犯す動きがあれば、人民銀行としてかならず撲滅する。したがって、いつ関連管理法規を出すかは状況の発展次第だ」とした。
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