英ヒースロー空港、バイオメトリクスを利用したチェックイントライアル開始

    末岡洋子  [2006/12/07]

    英ヒースロー空港を運営するイギリス空港会社は6日(現地時間)、バイオメトリクス技術を用いた旅客認証システム「miSense」のトライアルを限定的に開始したことを発表した。システムの本格的な導入に向け、技術や旅客の受け入れを調査するという。

    miSenseは、イギリス空港会社、英内務省、Cathay Pacific Airways、Emirates Airlinesなどが参加し、Accenture、SITA、Sagem Defense Securiteらがシステム開発に関わった空港用バイオメトリクス認証システム。IATA(国際航空運送協会)が提唱するSimplifying Passenger Travel(SPT)プログラムの一部でもある。

    今回はmiSenseと拡張版の「miSenseplus」「miSenseallclear」の3種類を試験運行する。対象となるのはCathay PacificとEmiratesが運行する香港 - ロンドン、ドバイ - ロンドン路線の一部で、これらの路線が発着するターミナル2で運行される。

    miSenseはセルフサービスチェックインシステムで、3段階で旅客を認証する。旅客はまずキオスクで自分の指の指紋とパスポートを登録し"バーチャルキー"を作成。このバーチャルキーを利用して、出発ロビーと搭乗口で本人確認を行うという仕組みだ。

    miSenseplusは、英国を出・入国する国際旅客を対象に、出入国審査をスムーズにするためのもの。3種類のバイ オメトリクス情報(指紋10本、虹彩両眼、顔画像)、パスポート情報を提供すると、これらの情報を含むカードを渡される。このカードは英国、ドバイ、香港の空港で提示することで、出入国審査をスムースに行えるという。

    miSenseallclearは、自動旅客情報システム「Interactive Advance Passenger Information(iAPI)」のトライアルとなり、リアルタイムで航空会社と政府の各システムを参照する。miSenseallclearのトライアルは、ドバイ行きの旅行客に対してのみ行うとしている。

    各トライアルは参加希望者にのみ無料で行う。空港や内務省は、チェックインプロセスが高速化する上、セキュリティを強化できる、とメリットを強調している。トライアル中は、セキュリティチェック、出入国検査はマニュアルでの検査も平行して行われるので、完全にセルフサービスとはいえないようだ。miSenseのトライアルは2007年1月末まで運行され、この間、旅行客の受け入れや技術の有効性を調べるという。

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