音楽で追随は許さない - au、デジタルラジオ対応とビデオクリップ配信

 

KDDIは、デジタルラジオ放送に対応した新機種「W44S」を12月上旬から発売、同時に、総合音楽サービス「LISMO」でビデオクリップの配信を12月初旬から開始する。12月1日からデジタルラジオの実用化試験放送が開始され、それに対応した端末をいち早く提供することで音楽へ注力している姿勢をより強化、ビデオクリップについても同様に「音楽に強いau」をさらに推し進める。

会見には小野寺・KDDI社長(中央)に加え、レーベルゲートの今野敏博社長(左)とエフエム東京の後藤亘会長も参加

EXILEとのタイアップも実施。会見にはEXILEのメンバーも集結した

デジタルラジオ(地上デジタル音声放送)は、テレビ地上波のデジタル版である地上デジタル放送と同様に、これまでアナログだったラジオ放送をデジタル化、より安定してクリアな音質でラジオ放送が楽しめるほか、データ放送にも対応、映像も同時配信できるため、新しいラジオの楽しみ方が実現すると期待されている。

デジタルラジオの概要

デジタルラジオのデモ画面

デジタルラジオは地デジとは異なり、アナログ放送を置き換えるわけではないので、アナログラジオとは異なる番組編成となり、独自のコンテンツが提供されることになる。

デジタルラジオは2011年の本放送開始を前に、03年には社団法人のデジタルラジオ推進協会(DRP)が事業者免許を取得し、それを利用する形でNHKやエフエム東京が試験放送を行っている。

デジタルラジオを推進するエフエム東京は、現在デジタルラジオ用に割り当てられた電波8セグメントのうちの3セグメントを使い、1日20時間の放送体制になり、「アグレッシブな、クオリティの高い放送をする」(エフエム東京・後藤亘会長)。

エフエム東京のデジタルラジオは、3つのセグメントを使う3セグ放送のため、1つを音声に割り当て、ほかの2セグを使ってデータサービスを行うことが可能で、エフエム東京ではラジオで紹介した楽曲の着うたフルやビデオクリップを、放送波を使って配信する計画だ。

放送波を使うためパケット料金などは不要で、ラジオを聴取しているバックグラウンドでコンテンツをダウンロードするため、ラジオのリスニング中も邪魔にならないのが特徴だ。

ダウンロードしたコンテンツは通信を利用してライセンスキーを購入、暗号化を解除してコンテンツを楽しむ仕組みで、料金は携帯電話料金と同時請求する「まとめてau支払い」に対応する。

テレビやインターネットなどのメディアに押されるラジオ放送だが、携帯電話にFMラジオチューナーが内蔵され、auのEZ・FM端末だけでも1,000万台を突破したことは「ラジオの復活に大きな意味合いがある」(同)。ラジオ復活をさらに進めるために後藤会長はデジタルラジオへの期待を強くにじませる。

12月からの放送はあくまで試験放送だが、FM放送開始当初は同様に実用化試験放送から開始した歴史的経緯を引き合いに出し、「いずれは本免許が来る(取得できる)ので、本免許のつもりで対処していく」と話す。

auの通信と放送の連携サービスの現状

一方のauは、着うたフルで携帯電話向け音楽サービスにおける一定の地位を確保、PCと携帯で利用できる総合音楽サービスLISMOを開始するなど、他社に先駆けて音楽を推進、確固たるイメージを確立した。

auの音楽サービスの状況

auは音楽サービスを順調に拡大してきた

しかしライバルのNTTドコモも定額制音楽配信のNapsterで追随しており、競争が激化している。auは、音楽に強いFM放送のデジタルラジオにいち早く対応することで「(他社の)追随を許さず、もう一歩先へ行く」(KDDI執行役員・高橋誠コンテンツ・メディア事業本部長)ことを狙う。

高橋誠氏

さらにAppleのiTunesのように映像の配信も新たに開始、LISMOのサービスをさらに充実させ、デジタルラジオ対応と併せて「他社の先陣を切って、メディアといえばauといわれるように、追随を許さず、一歩先へ行く。音楽を大事にするKDDIとしてやっていきたい」(同)。

LISMOでの映像配信を開始

携帯とPC、いずれでも購入した映像を楽しめる。なお、当初はPCでの映像購入はできない

配信されるビデオクリップは、ファイルフォーマットとしてはEZ「着うたフル」を拡張、コーデックは音声がHE-AAC、映像がH.264で、解像度はQVGA(320×240)。ダウンロードしたビデオを着信音に設定したり、ジャケット写真や歌詞の表示、壁紙への設定、外部メモリへの保存にも対応する。

ビデオクリップは当初、「レコード会社直営♪ビデオクリップ」(レーベルモバイル)、「mora」(レーベルゲート)など6サイトが提供、サービス開始時点で2,000曲分を用意する。

LISMOのPC側のインタフェースである音楽管理ソフト「au Music Port」は、これにあわせてVer.3.0にバージョンアップ。ビデオクリップのバックアップとPC上での再生機能に対応した。

対応サイトは当初6サイト

au Music Portもバージョンアップ

また、従来はCDリッピング時にHE-AAC 48kbpsのみしか選択できなかったが、新たに最大128kbpsまでサポート。さらに要望が強かったというAACとWMA(いずれもDRMなし)の楽曲読み込みに対応した。AAC / WMAの楽曲は、読み込み時にHE-AACに自動で変換される仕組みだ(ビットレートはCD読み込み時の設定に従う)。MP3への対応については、「レーベルとの協議の結果」(高橋氏)見送られたそうだ。そのほか、ユーザーインタフェースも刷新して使いやすさも向上させたとしている。

ビデオクリップを再生しているところ

Music Portは12月初旬からダウンロード提供される。なお、.3g2のH.264ファイルであれば、ダウンロード購入したビデオクリップでなくても携帯に転送して再生できる。また、LISMOでダウンロード購入できる楽曲のビットレートも、現行の48kbpsから向上させることを検討しているようだ。

ビデオクリップ対応端末は、新端末のW44Sに加え、秋冬モデルのW47T、DRAPEもサポートしている。今後のWIN端末では標準対応する考えだ。

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