EU、米Microsoftに対し技術書類を公開するよう再度警告

末岡洋子  [2006/11/16]

欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会(EC)は15日(ベルギー時間)、米Microsoftに対し、11月23日までにWindowsサーバの相互運用に関する技術書類を再度提出するよう通告した。この技術情報の開示は2004年3月の独占禁止法(独禁法)違反の制裁で求められていたもので、EC側が今年7月19日に同社が提出した書類を「不完全」と判断したため。

ECは2004年3月、Microsoftが欧州の独禁法に違反しているとの裁定を下し、罰金4億9,720万ユーロ(約750億円)を含む是正命令を科していた。この際、ECはワークグループサーバに関して、他社が互換性のある製品を開発・提供できるよう、4カ月以内にプロトコルを含むインタフェースを公開することを求めていた。Microsoftはそれ以来、提出期限と内容の面でECの要求を満たしていないとして再提出を要求されており、直近では今年7月19日に修正済みの技術書類を提出している。

EC側は、7月19日の技術書類の完全さ、正確さを調べるためのレビューを行うと同時に、順守状況を調査する専門組織であるMonitoring Trusteeとともに、必要な修正に関してMicrosoftに働きかけてきたが、現時点ではまだ、完全な技術書類を受け取っていないという。

ECでは、11月23日までに、「手抜かり」と「不十分」な部分が修正された技術情報を受け取り、11月末には完全な技術情報をライセンシー各社に公開できるようにしたい、としている。そして、ライセンシー各社のコメント、Monitoring Trusteeのアドバイスを参考に、Microsoftが再度提出した技術書類が2004年3月の是正措置に完全に順守しているかを最終的に決定するという。

2004年3月の裁定では、相互運用性のための技術情報公開のほか、「Windows Media Player」をバンドルしていないWindows OSをPCメーカーに提供するなどの是正措置が言い渡されたが、相互運用性のための技術情報を巡ってEUとMicrosoftの意見の食い違いは長期化している。Microsoft側は2004年3月の判定を不服として上訴しており、技術書類に関してもソースコードを公開するなど十分な対応を行ってきたと主張している。

EUは2005年末に追加の罰金を警告し、今年7月12日には、ECは追加の罰金として2億8050万ユーロ(約425億円)を科すとともに、順守できない場合には当初の1日最大200万ユーロから1日最大300万ユーロの罰金を科すと言い渡している。

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