米Sun、JavaをGPLv2でオープンソース化へ

    Junya Suzuki  [2006/11/14]

    米Sun Microsystemsは11月13日(現地時間)、開発フレームワークであるJavaのソースコードを、GNU GPLv2(General Public License version 2)のライセンス形態の下でオープンソースとして公開した。対象となるのは携帯機器向けJava ME(Micro Edition)とデスクトップ環境向けのJava SE(Standard Edition)の2種類のプラットフォーム。また、すでにCDDL(Common Development and Distribution License)を通じてソースコードの公開が行われているGlassFishなどのプロジェクトにも同様に、GPLv2のライセンスが適用されることになる。

    今回GPLで公開されるコンポーネントの詳細は下記の通り。

    • Java SE
      Java SEでは「Java HotSpot」「Java programming language compiler(javac)」「JavaHelp」の3つの主要コンポーネントが公開された。Sunでは、これらJVMや関連ライブラリに関するコミュニティ(OpenJDK)の準備ができた時点で、2007年第1四半期を目標にビルド可能なJDKを公開する。開発者は、このOpenJDKプロジェクトを通してソースコードの開発や修正に参加できる。

    • Java ME
      Java MEに関して公開されたコンポーネントは、Java ME本体と互換性テストのためのフレームワークである「Java ME testing and compatibility kit framework」の2つで、どちらもJava.netを通して同日より利用可能となっている。またSunでは年内にも「Java Device Test Suite Framework」をはじめとする、各種の関連コンポーネントのオープンソース化を行う計画だという。

    • Java EE
      前述のように、Java EEベースのアプリケーションサーバを開発する「GlassFish」プロジェクトが、従来のCDDLに加え、GPLv2としても公開される。GPLv2の適用は2007年第1四半期を目標としている。Sunによれば、Java SE/ME/EEの3つのコンポーネントを共通のライセンスにすることで、同プラットフォームの最新アップデートの展開が容易になるとコメントしている。

    • NetBeans/Sun Development Tools
      すでにオープンソース化が行われているSunのJava統合開発環境NetBeansだが、同社はJavaのGPL対応に合わせて、Java EE 5/EJB 3.0をサポートする開発環境としてNetBeansを再びプッシュしている。今月11月初めには、Java Persistence APIとJAX WS 2.0をサポートしたNetBeansの最新版「NetBeans 5.5」がリリースされており、Sun StudioとともにJava IDEとして利用できる。

    今年2006年で登場10周年を迎えたJavaにとって、GPLv2への対応は1つの大きな節目となる。これまでJCP(Java Community Process)などを通した仕様やソースコードの公開は行われていたものの、Linuxなどで利用されているGPLのライセンス形態とは異なることもあり、オープンソースコミュニティからはさらなるJavaのソースコードの公開を求める声が高まっていた。こうした綱引きはJavaがアプリケーションサーバの世界でメジャーとなる2000年以降から活発となり、幾年もの歳月を経て、いまここにJavaとオープンソースコミュニティとの橋が架けられることになった。

    一方で昨年2005年末にMicrosoftがSQL Server 2005とVisual Studio 2005をリリースして以降、ライバル・プラットフォームである.NET Frameworkが急速に勢力を拡大しつつあり、Javaの領域を侵食している。JavaのGPL化がSunにどのようなビジネス上のメリットをもたらすかは未知数だが、こうした背景を受け、抱え込むことによる実を取るよりも、オープン化によるプラットフォーム拡大の可能性を模索した結果だと考えられる。

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