「Unfakeable Linux」 - 株価急落の米Red Hatから13のメッセージ

    Junya Suzuki  [2006/10/27]

    「Unfakeable Linux」- Oracle OpenWorld(OOW)で米Oracle CEO Larry Ellison氏が衝撃的な基調講演を行った翌日、米Red Hatのトップページには、このキーワードがでかでかと表示されている。「OracleはRed Hat Linuxのユーザーを全面的にサポートしていく」とEllison氏が宣言し、新たに発表された「Unbreakable Linux 2.0」に対するRed Hatからのメッセージだ。結果的にRed Hatのビジネス奪取宣言にもあたるUnbreakable Linux 2.0の発表を受け、Red Hatの株価は26日の取引開始と同時に急落、前日取引価格の3割減の水準で取引を終えた。

    Unbreakable Linuxは、Linuxの信頼性やサポート力を高め、エンタープライズクラスのサポートサービスをRed Hat Linuxを利用する企業ユーザーに対して提供しようというもの。現在、Red HatはOS販売による売上から、サービスサブスリプションによるライセンス型ビジネスモデルへと移行しており、OracleのUnbreakable Linuxはこのビジネスモデルと真っ向から対抗するものとなる。Ellison氏の基調講演は25日のニューヨーク証券取引所が終了したタイミングで行われたが、翌26日の取引開始直後にRed Hatの株価は売り注文殺到で急落、前日の取引終了時19ドル51セントだった株価は14ドルの水準を上下した後、14ドル80セントで取引を終了した。

    Red Hatでは「Unfakeable Linux(騙しではないLinux)」のキーワードとともに専用ページを設けている。企業の情報戦略担当向け雑誌「CIO Insight」のアンケートで2年連続第1位のスコアを同社が獲得したことを挙げ、「真のリーダーシップ、真のイノベーション、真の価値はわれわれにある」と、Q&A形式でOracleの発表に対するユーザーへの13のメッセージを掲載している。

    • Oracleとのパートナーシップはどうなるのか?
      「発表があろうとも関係は不変」

    • OracleはJBossをサポートするのか?
      「彼らは革新的なOSS群をサポートしない」

    • Oracleのサポートで互換性は保障されるのか?
      「独自変更が原因で保障されない」

    このような一問一答が13個並べられ、最後に「More to follow...」とさらなる同社からのメッセージを予告する文章を残して締められている。

    Ellison氏の発表内容は基調講演直前までトップシークレットだったといわれており、株式市場の反応が示すように、その動きを察知していた人はほとんどいなかったと思われる。突然ターゲットとして狙い撃ちされた格好のRed Hatだが、急遽ページを用意してユーザーや株主に必死にアピールをするものの、今回は対応が後手に回っている印象はぬぐえない。今後はJBossの買収やXenとの提携で得たリソースを使って、いかにOracle Unbreakable Linux相手に立ち回っていくかが注目される。

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