遠隔教育を専門とする英国のOpen Universityは、無料のeラーニングコース「OpenLearn」を開始した。全11コース、約900時間分の教材を無料で公開し、誰もが学習できることを目指す。無料のeラーニングコース提供は米マサチューセッツ工科大学(MIT)の例があるが、OpenLearnは英国では初という。
Open Universityは遠隔地に住みながら高等教育を受けられることを目指し、1969年に誕生した通信教育専門の大学。現在、約15万人の大学生、30万人以上の大学院生を擁し、そのうちの1万人が障害者という。
今回のOpenLearnでは、通信技術の進化を活用し、いつでも・誰でも・どこからでも教材にアクセスできることを目指す。米国ベースのチャリティ団体、The William and Flora Hewlett Foundationより254万ポンド(約5億5,000万円)の基金を受け、合計565万ポンド(約12億3,000万円)を投資する。
教材にアクセスできるサイトの「LearningSpace」では当初、芸術・歴史、ビジネス・マネジメント、IT・コンピューティングなど11分野、レベルは大学院レベルまでで、各コースの授業時間は3時間~15時間、授業時間にして約900時間分を無料で公開する。
プロジェクトが完了する2008年4月には、全部で5,400時間以上の教材を公開する予定という。また、姉妹サイトの「LabSpace」では、LearningSpaceでのリソースを共有・再利用しながら実践的なアプローチで学習できるようにする。LabSpaceにはコミュニティ空間の役割もあり、登録者(登録は無料)はIM、ナレッジマップソフト、TV会議、ダウンロードサービス、フォーラム、ブログ、評価、レビューなどのサービスを利用できる。これにより、学習者同士、学習者と教師間のコミュニケーションを促進するという。
OpenLearnは誰もが自由に利用可能で、Open Universityの学生である必要はないが、学位を取得することはできない。個人の学生のほか、教育者、Open Universityと協業してスタッフに教育の機会を与える組織や企業を対象とする。
教材はCreative Commonsライセンス下で提供され、学習者は非商用目的であれば自由に利用、複数、配布できる。eラーニングの技術プラットフォームにはオープンソースの仮想学習環境「Moodle」を利用した。
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