Spring Framework 2.0ついに - シンプルなXMLでDI実現

    杉山貴章  [2006/10/03]

    The Spring Framework Projectは3日(米国時間)、DI(Dependency Injection)を実現するJ2EEアプリケーションフレームワーク「Spring Framework 2.0」を公開した。Spring Framework 2.0はApache License Version 2.0のもとで公開されている、Javaで作成されたオープンソースのフレームワーク。

    Spring Framework 2.0における主な変更点を以下に挙げる。

    • XML設定ファイルの簡易化と機能拡張
    • AOP(Aspect Oriented Programming)の拡張
    • トランザクション定義の簡易化
    • Java Persistence APIのサポート
    • JMSにおける非同期なメッセージングのサポート
    • JDBCの拡張
    • Spring MVCのための豊富なJSPタグライブラリの追加
    • Spring MVCにおける合理的なデフォルト設定の用意
    • Spring MVCフレームワークと同様のPortletフレームワークのサポート
    • スクリプト言語のサポート
    • タスクスケジューリングのサポート
    • J2SE 5.0(Tiger)のサポート

    今回のアップデートで特に目玉となるのはXML設定ファイル記法の拡張とAOPの拡張である。

    XML設定ファイルは、XML Schemaベースの記法によってより簡単に設定を記述できるようになった。さらに、開発者やサードベンダーがカスタムタグを記述することで設定ファイルを拡張することも可能になる。その他、新しいBeanスコープも追加されている。これらの変更により、従来問題とされてきたXML設定ファイルの冗長性が大幅に改善され、AOP定義やトランザクション定義もよりシンプルに記述できるようになっている。

    AOPの拡張では、AspectJとのより緊密な連携を実現している。例えば、@AspectJアノテーションによってAspectJのアスペクトを定義できるようになり、AspectJとSpring AOPの間でアスペクトを容易に共有できるようになった。また、Bean定義ファイル中でAspectJのポイントカット記法を記述できるようにするなどの拡張も加えられている。

    そのほか、Java Persistence API(JPA)のサポートでは、Spring 2.0にAPIの実装を含むことでEJBコンテナ無しでJPAを利用できるようになっている。また、JRubyやGroovy、BeanShellなどのスクリプト言語をサポートすることで、これらの言語で記述されたBeanをSpring Framework上で利用できるようになっている点も興味深い。

    Spring Frameworkは依存の注入(DI)という手法を導入することで、複雑化したJ2EEに代わるフレームワークとして普及してきた。しかしその一方で、DIを実現するためのXML設定ファイルの記述が複雑すぎるという批判も強かった。Spring Framework 2.0にはそのような複雑さを解消するための様々な拡張が施されている。

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