米国でWiBro提供へ--Samsung・Intel・Motorolaが、Sprint Nextelと提携

韓国発の無線通信規格「WiBro」が米国にも進出することとなった。

Samsung電子はIntelおよびMotorolaとともに、米国の通信事業者であるSprint Nextel(以下、Sprint)と現地時間の8日午後、WiBro(Mobile WiMAX)に関する技術協力と商用サービスのための提携を結んだことを発表した。これにより、米国でもWiBroがサービスされることとなる。

サービス開始時期は2008年で、それまでに1億人のユーザーが利用できる設備を構築していくという。Sprintは2005年、Samsung電子からWiBro用端末・設備の供給を受け、試験的なサービスを行っていた。

Samsung電子とIntel、Motorolaは、Sprintに対して専用端末や基地局といった設備と、チップセットを提供する。さらにWiBroサービス拡大のため、マーケティングも共に進めていく予定だ。

左から、Intelマーケティング総括副社長のSean Maloney氏、Samsung電子社長のLee Kitae氏、Sprint Nextel社長のGary Forsee氏、Motorola会長のEdward J. Zander氏

一方Sprintの狙いは、4Gのワイヤレスブロードバンドネットワーク構築にある。次世代のワイヤレスインターネットで使用する2.5GHz帯周波数の85%を確保しているSprintは、4Gネットワークの構築のため、2007年に10億ドル(約1,150億円)、2008年には15~20億ドル(約1,720億円~2,300億円)という、大規模な投資を予定している。

じつは、WiBroが米国に進出するのはこれが初めてではない。4月にSamsung電子は、米国ミシガン州の通信会社Arialinkと提携し、WiBroの商用サービスを行う契約を交わしている。ArialinkのWiBro商用サービスは、2006年上半期に実現する予定だ。

ただし今回は、米国大手の通信事業者と提携したという点で、韓国での注目度が大変高いものとなっている。韓国でも既にSK TelecomtとKTが商用サービスを行っているほか、ブラジルやクロアチアなど、様々な国でも商用サービスを始める予定がある。

Samsung電子によるとWiBroの端末や設備を含めた世界の市場規模は、2007年に1兆6,000億ウォン(約1,920億円)、2008年に3兆8,000億ウォン(約4,554億円)、2009年に6兆6,000億ウォン(約7,910億円)、2011年に11兆6,000億ウォン(約1兆3,900億円)と、今後大きな成長をし続けていくと予想している。

そのため韓国企業は同分野の特許取得にも熱心だ。韓国政府の特許庁と韓国情報通信技術協会は、WiBroの必須技術項目である「無線リンク制御」「多重接続」などの分野において、韓国が他国よりも多くの特許を出願していると報告している。

韓国企業は2G、3Gの移動通信技術で特許となりうる技術を多く保有していなかったことから、他社にロイヤリティを支払い続ける大きな負担を背負うこととなった。その反省を活かし、政府ぐるみで取り組んできたのがWiBroを始めとする4G技術の開発だ。Samsung電子とSprintの契約も、こうした努力の積み重ねの結果といえるだろう。

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