米IP電話プロバイダ大手のVonageは1日、会計年度第2四半期(4-6月期)の業績結果を発表した。売上高は1億4,340万ドルとなり前年同期比100%以上増の伸びを見せたが、前期から赤字を引きずり7,410万ドルの純損失となっている。
第2四半期のVonageの売上高は1億4,340万ドルで前年同期比141%増となった。純利益は7,410万ドルのマイナスとなり、前年同期(6,360万ドルの損失)からさらに16.5%赤字が拡大した。第1四半期の損失は8500万ドルで、第1四半期と比べれば赤字幅は縮小しているものの、黒字転換には時間がかかりそうだ。
同社は収益悪化の主たる理由をマーケティング費用としている。前年同期比46%も多い9,000万ドルを広告などの顧客獲得のためのマーケティングに投じており、これが足を引っ張ったようだ。その効果があってか、新規加入者は増えており、同期約100万の加入者を獲得。現在総加入者数は185万3,000人に達したという。これは、前年同期比119%増となり、第1四半期と比べると16%の増加となる。
しかし、顧客の間では他のIP電話プロバイダへの乗り換えも増えている。同期、"チャーン"と呼ばれる乗り換え顧客の率は2.3%となり、第1四半期から微増した。数に直すと、毎月4万3,000人が乗り換えていることになる。これは、さまざまなIP電話サービスが登場した結果、プロバイダを乗り換える顧客が増えているトレンドを反映しているといえる。
同社では、今年度中に230万人から245万人の加入者達成を見込んでいる。また、顧客獲得のためのマーケティングを重視視した戦略は、今後も継続するという。
2001年に創業したVonageはVoIPプロバイダのパイオニアとして、北米市場ではリーダー的存在だ。米国市場における同社のシェアは、53.9%(米Telephia調べ)でトップとなっている。
だが、IP電話市場の活性とともに激しい競争にも直面している。同市場にはケーブル事業者、既存の電話会社らが相次いで参入しているほか、Skype(米eBay傘下)などWebベースのプロバイダ、米Googleや米YahooのようにIMベースで通話サービスを提供するインターネット企業も多い。IP電話のみを提供するピュアプロバイダとして登場したVonageが、今後これらの企業とどのように対抗するかが注目される。
また、先日の調査では、VoIP通話の約20%が「容認できないレベル」と診断されるなど、IP電話そのものの価値も問われている。
同社は今年5月、IPO(新規株式公開)を果たしたが、初日17ドルでスタートした株価が14.85ドルの終値をつけた。その後も株式購入者から集団訴訟を起こされたこともあって、株価は低迷している。
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