この数週間、ニュースサイトやブログなどでMicrosoftがiPod対抗の音楽プレーヤーを発売するという噂が流れていたが、MSNエンターテインメント事業のマーケティング担当GMのChris Stephenson氏が米Billboard誌とのインタビューで、その存在を認めた。製品ブランド名は「Zune」。年内発売を目指しており、すでに情報メール配信の申し込みを受け付けるサイトや同社の音楽プロジェクトメンバーによるブログなどが存在する。
Zuneは「多様なデジタルエンターテインメントサービスをターゲットにした"ハードウエアとソフトウエアの製品ファミリー"」のブランドだという。まずはポータブル音楽プレーヤーと対応オンライン音楽サービスが同ブランドの最初のターゲットになるが、将来的にはビデオやゲームなどにも広がっていくようだ。特にゲームは今年5月に米ロサンゼルスで開催されたE3で、Xbox LiveをPCや携帯機器に広げる「Live Anywhere」が明らかにされており、Microsoftからポータブルゲーム機がいつ登場してもおかしくない状況である。ZuneはAppleだけではなく、SCEや任天堂にとっても気になる存在になりそうだ。
製品は開発中で、Billboard誌とのインタビューでは具体的な仕様については明らかにされていない。ただし、ハードディスク搭載と噂になっていたWi-Fi機能内蔵は認めている。無線通信の利用シナリオについては「様々な案を検討中」だという。米国ではすでに「Gremlin MG-1000」という、Windows Media AudioとMicrosoftのDRM技術を採用したWi-Fi機能内蔵ポータブル音楽プレーヤーが存在する。参考までにGremlinの利用方法を紹介すると、GremlinではWi-Fi機能を使って、PCを介さずに直接音楽サービスから楽曲をダウンロードしたり、ユーザー同士がプレイリストを交換できる。またGremlinが採用しているMicrosoftのDRM技術は、サブスクリプション方式のサービスを利用できるのが特徴だ。同方式では月額のサービス料金を支払っている間、ユーザーは自由にすべての音楽をダウンロードして楽しめる。購入ではなく、レンタルという形だ。Gremlinではサブスクリプションの特徴を生かして、同方式の契約者同士が音楽プレーヤーを接続して楽曲を交換できるようにしている。このような利用シナリオは、楽曲販売のみのiTunes Music StoreとiPodの組み合わせでは実現が難しい。"iPodキラー"と呼ばれているZuneだが、MicrosoftはDRM技術の柔軟性を武器にサービス面から攻略する可能性が高い。
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