Seasar2、三菱東京UFJで採用

三菱東京UFJおよびUFJIS、Seasar2を採用

電通国際情報サービス(以降、ISID)は19日、本社にて記者会見を実施。「Seasar2」が三菱東京UFJ銀行(以降、三菱東京UFJ)およびUFJISにおけるシステム開発において採用されたと発表した。Seasar2はJavaで開発されたオープンソースの開発フレームワーク。Java EEに対応する国産フレームワークであり、Webアプリケーションシステムからエンタープライズシステムの開発まで幅広く対応。国内において高い注目を集めている。

図1 ISID 事業推進本部 開発技術センター Seasar2技術推進グループ 統括マネージャ 比嘉康雄氏

今回三菱東京UFJおよびUFJISがSeasar2を採用したのは、大規模リスク管理システムの構築におけるSeasar2の採用。対象となる大規模リスク管理システムとは、東京三菱UFJにおける市場系取引のリスク管理を担う中核システムのことで、2007年度からの順次稼働が予定されている。リスク管理を担う中核システムというのは、たとえば為替取引における将来性検討などの検討材料を提供するサービスなどを考えるとわかりやすい。

稼働プラットフォームはHP ProLiant BL20pを52台連携させたブレードサーバ、OSにはRed Hat Enterprise Linux ES4を採用。実際のシステム構築はUFSISがシステムインテグレーションを担当し、ISIDはSeasar2をつかったシステム開発とサポートを担当している。

同社は2005年11月7日、同8日よりSeasar2の商用サポートサービスを開始することを発表している。この商用サポートサービスが、今回の大規模案件の受注につながったとしている。サポートサービスが発表されたのが2005年11月7日。今回採用されたシステムの検討から技術採用、システム開発にいたるまでスムーズ話が進んだことが伺える。

Seasar2採用の理由

「従来C言語で開発されていたモジュールをJava EEでリプレースしたい、そういった要求が顧客側にあったようだ」ISID 金融ソリューション事業部 金融ソリューション開発部 リスク管理ソリューショングループ 木村雅彦氏は述べる。

図2 ISID 金融ソリューション事業部 金融ソリューション開発部 リスク管理ソリューショングループ 木村雅彦氏

Seasar2によって提供されているプロダクトやコンポーネントは、HibernateなどSeasar2プロダクト以外にもほかにも多くの類似アプリケーションやフレームワーク、コンポーネントが存在する。UFJISは類似技術との検討を2006年にはじめ、同時期にISIDからSeasar2の説明もおこなっているという。Seasar2はそうした検討の結果採用されたということだ。

ISIDが案件担当として抜擢された背景には、Seasar2のチーフデベロッパを抱えていること、そして信頼性の高さがあったとされている。もちろんISIDがSeasar2の開発を支援していることから、Seasar2を評価したということはいえるだろう。リプレースが実施されるシステムは、もともとISIDが担当してきたシステム。

システムリプレースにJavaを採用したというのは、Javaの持つ豊富な機能、そして金融システムにおいても増すJavaの勢いによるところが大きい。Seasar2が採用された背景には、国内で開発されており商用サービスが提供されているという点にも理由があるようだ。

実際にシステム開発に採用されたコンポーネントはSeasar2、S2Dao、S2Strutsの3コンポーネント。Seasar2とS2Daoが採用されたのは当然といえるかもしれない。どちらもSeasarプロダクトのキラーコンポーネントであり、もっとも需要が強い。S2Strutsが採用された背景には、UFJISにおける過去の開発にStrutsへの造詣が深かった点もあるのではないかとしていた。

Seasar2の採用は実質的にはUFJISが検討し、最終的に三菱東京UFJ側の承諾をえて取り付けた形になっている。UFJISはもともとJava EEへの注力が厚かった企業。このため周辺事情を考えると、システム開発にSeasar2を採用したことは、ある意味で当然の選択といえるかもしれない。

商用におけるFLOSSの展開

「三菱東京UFJ銀行の大規模リスク管理システムにおけるSeasar2の採用は、オープンソースのもつイノベーションをビジネスに生かす先進事例であるといえる」ISID 金融ソリューション事業部 金融ソリューション企画部 シニアコンサルタント 飯田哲夫氏はのべる。DIやAOPのエンタープライズシステムへの提供、Seasar2というFLOSSの成果物の採用、OSSイノベーションといっても確かに過言ではないだろう。

図3 ISID 金融ソリューション事業部 金融ソリューション企画部 シニアコンサルタント 飯田哲夫氏

Seasar2はFLOSSでありながら、特定非営利活動法人であるSeasarファウンデーションがバックエンドにあり、しかもISIDが商用サポートを展開するなど、ビジネス面での展開にも注力していた。これまでもSeasar2はいくつかの案件で採用されてきたが、企業名が公開できるものがなかった。しかし、今回は特に大規模案件であり、公開が許可されたことから発表に踏み切ったとしている。

今回のシステムは金融基幹システムではないが、金融ソリューションにおいてFLOSSであるSeasar2が採用されたことは検討に値する事項だ。特にS2Daoが優れたソリューションとして受け止められたこと、ISIDによって提供されているサポートサービスが重要な検討項目として受け止められたことは、FLOSSにおける新しいビジネスを予感させるものだといえるだろう。



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