ソフトバンク、MediaFLO活用に向け新会社設立--携帯コンテンツの強化狙い

ソフトバンクは、携帯電話向け放送技術「MediaFLO」を活用した新たなサービスを目指す新会社「モバイルメディア企画株式会社」を設立すると発表した。ソフトバンクグループが参入する携帯電話事業で、携帯端末に向けに「Media FLO」技術を用いた放送配信サービスの企画、提供をすることを目的に、同技術の調査、可能性を検討する。資本金は1,000万円で、同社が全額出資する。社長には、ソフトバンクBB常務とともに、ボーダフォンの専務・技術統括本部長を務める宮川潤一氏が就任する。

「MediaFLO」はテレビ放送などを携帯電話に配信する技術で、米Qualcommが開発した。CDMA2000、WCDMA双方に対応、周波数利用効率が高いとされており、テレビ1チャンネル分の周波数帯域(6MHz)で約20チャンネルのリアルタイム放送が可能だ。さらに、動画コンテンツを一定間隔で端末に配信・蓄積し、再生・視聴する蓄積型の動画コンテンツ配信を可能とする「クリップキャスト」機能が大きな特徴で、ユーザーはリアルタイム放送とクリップキャストを状況に応じて選択できる。

米国では、Qualcommが700MHz帯の周波数の割り当てを受けており、2006年末からMediaFLOによるコンテンツの配信が開始される予定だが、日本国内では未定だ。地上波テレビのデジタル化にともない周波数帯に空きができるため、その活用について、総務相の諮問機関「情報通信審議会」の電波有効利用方策委員会に、VHF/UHF 帯電波有効利用作業班が設置され、検討が始まっている。MediaFLOを含め、さまざまなマルチメディア放送技術が複数の企業から提案されている。

携帯電話では、すでに移動体通信向けの地上波デジタル放送「ワンセグ」のサービスが開始されているが、現状では既存のテレビ放送と同様の内容であるため、どの携帯電話事業者の端末でも視聴できる番組は同じであり、事業者の競争力向上には必ずしも直結しない面がある。ソフトバンクでは、同社グループのヤフーと合弁で、2005年12月に共同出資してTVバンクを設立、ヤフーの動画コンテンツサービス「Yahoo!動画」などを強化、コンテンツを拡大しており、MediaFLOの事業化が実現すれば、これらのほかに外部の多様な番組も扱うことを念頭においている。一方、KDDIも2005年12月にクアルコム ジャパンと合弁で、MediaFLOの国内サービス提供を視野に入れた新会社「メディアフロージャパン企画株式会社」を設立している。

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