日本IBM、DB2 9 "Viper"発表 - XMLネイティブサポートによる市場創出を

日本IBMは7日、"DB2 9"を発表した。DB2 9は"Viper"のコードネームで知られていた同社のDatabase Management System(DBMS) "DB2"の最新版。リレーショナルデータとXMLデータをともにネイティブサポート、両者に対して統一的なアクセスが可能となっている。また、データ圧縮機能やセキュリティ機能などDBMSとしての基本機能も充実させた。パッケージ版は9月22日、ダウンロード版は7月28日から提供される。価格はエディションによって異なり、以下の通り。

製品名ライセンス形態利用料金(税別)
DB2 Personal52600円
DB2 ExpressAuthorized User18900円
Processor555700円
DB2 Workgroup Server EditionAuthorized User39900円
Processor1140000円
DB2 Enterprise Server EditionAuthorized User107000円
Processor4150000円
(利用料金には1年間のバージョンアップと保守料金が含まれる)

「ViperはXML DBとRDBを融合した第3世代、ハイブリッドデータベース」--日本IBM ソフトウェア事業 ブランド事業推進 インフォメーション・マネジメント事業部の渡邉宗行氏はViperの特徴を語る。Viperにおける目玉は渡邉氏の語るとおりXMLへのネイティブ対応だ。同氏はRDBとしてXMLをネイティブサポートする初の製品とする。同氏は「ドキュメントとしてXMLを使いたい、トランザクションとしてXMLを使いたい--この2つの要求を同時に満たすことができる」とし、ViperがこれまでのXML DBに対する要求のほとんどをカバーできるとする。

XMLデータは組織間のデータ交換に用いられたり、ドキュメントとして管理されたりなど、活用へのニーズが高まっている。XBRL・ACORD・NewsMLなど、各業界で標準化されたスキーマの策定も進んでいる。

こうしたニーズに応える形で、XMLデータを格納するデータベースソリューションとしてXML DBがいくつかのベンダから提供されている。しかし、渡邉氏は、XML DBに関して以下のような問題を指摘する。

  • ビジネスデータが格納されているRDBデータをXMLと同時に扱えない。2つのデータベースに対する投資が要求される(ライセンス、スキル、連携システムの開発など)
  • RDBに対して歴史が浅く、データベースとしての成熟がない

RDBMSには高速な処理や長い歴史から生まれた周辺ツールなど利点が多い。一方でXMLを扱うにあたっては問題が多い。XMLデータはツリー、リレーショナルデータは表、異なる性格のデータだ。RDBMSは本来リレーショナルデータを扱う目的で設計されており、従来はツリーを表にうまく適合させることでXMLデータを格納してきた。

近年XMLデータを格納してXQueryで問い合わせが可能などといった形で、XMLに対応するRDBMSも増えている。しかし、これらはXMLのツリーをバラバラにして表にマッピング、取り出す際にこれを再構築するシュレッディング、もしくはCLOB(Character Large OBject)データとして格納する。前者はスキーマの柔軟性が失われるという欠点が、後者は検索に時間がかかるという問題が存在する。

Viperでは、ツリーをそのまま格納、XMLのメリットを最大限活用することを実現した。XMLデータとRDBデータは物理的にはストレージを分けて格納される。しかし、論理的にはvarcharの列、integerの列というのと同等にxmlの列をつくってRDBへのマッピング可能とした。オプティマイザのXML対応も行い、xmlの列についてもindexの作成などが可能。

データへの問い合わせについてもXML対応を進めている。Viperでは2つの異なる問い合わせ言語を相互に運用できる。つまり、SQLでRDBデータを検索することもでき、XQueryでRDBを検索することも出来る。さらに、「これまでのXML対応RDBではXQueryを内部においてSQLに変換した上でデータを問い合わせ返答を行っていた」(ソフトウェア事業ソフトウェア テクニカル・セールス&サービス Sistinguished Engineer 菅原香代子氏)一方で、ViperではXQueryをほかの形式に変更することなくストレージへの問い合わせを行う。

もっとも、ViperのXML対応もまだ完璧ではなく、現在、XMLストレージに対してはレプリケーションなどの機能が対応していない。こういった問題に関しては「時間の問題」と菅原氏。順次対応していく旨を述べた。

こうした点を持ってIBMではXMLへのネイティブ対応を謳っているわけだ。一方で従来のRDBMSとしの機能も拡張を続ける。データの圧縮機能によりランニングコストの低減・ディスク容量/メモリ容量の低減・パフォーマンスの向上などを実現、列単位に加えて、行単位での権限管理が可能なセキュリティ機能も実現した。「これまでのDB2としての使い方も引き続き全てサポート・拡張し、新しい機能としてXML対応を行っている」(渡邉氏)。

「今のRDBはデータ構造の変更に手間がかかる。XMLであればこういったことに対応できる」と渡邉氏。顧客の業務ニーズに柔軟に、低コストに対応、急速なビジネスプロセスの変化に柔軟に対応することを狙う。「従来、技術コスト面であきらめてきたことを可能にし、新しいアプリケーションエリアを創出することができる。また、IBMとしても従来の成長を確保しながら、新しい市場に対してアプローチできる。市場そのものを広げることができる」(渡邉氏)。

Viperは、同社が階層型やRelational型に次ぐ第3世代と表現するが、これは、XMLネイティブサポートのRDBの利用がかつて一般的に行われていないということだ。まずは市場のニーズ創出が必要となる。渡邉氏は「パートナーやお客様とともにそれぞれの頭を"もんで"いろいろ考えていかなければならないだろう」とする。しかし、「流通、金融などでXML活用のニーズは高い。すでに国内でも引き合いがある」とViperへのニーズを確かにつかんでいる様子だ。ウイングアークテクノロジーズ、インフォテリア、ジャストシステムズなどのパートナーも対応ソリューションを用意する。

今日、企業は、特に人事や財務の面で急速な法制度の変化について行く必要に迫られている。こういった局面でトランザクションデータ、ビジネスデータとドキュメントとしてのデータを統一的に扱うことの出来るViperはまさに待ち望まれてきたものといえる。



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