ストレージ大手の米EMC、21億ドルで米RSA Security買収へ

    Junya Suzuki  [2006/06/30]

    ストレージベンダー最大手の米EMCは6月29日(現地時間)、暗号化技術開発で知られるセキュリティベンダーの米RSA Securityの買収で合意したと発表した。RSAの株式1株につき28ドルを現金で支払い、その総額は21億ドルに上る。今回の買収はEMCが自身のデータ管理製品ラインにRSAの技術を組み合わせることでセキュリティ・ソリューションを強化するのが狙い。両社によれば、買収は2006年第3四半期末か第4四半期初めに完了する見込み。

    米EMCの会長兼社長、CEOのJoe Tucci氏は「情報セキュリティは世界中の企業経営者の間で最大の関心事となっている。情報管理のうえで、もはや欠かせない要素だ。EMCの製品に、(RSAの)認証、アクセス管理、暗号技術を組み合わせることで、EMCは情報ライフサイクルマネジメント(ILM)をよりセキュアに提供することができるようになる」と、今回の買収目的についてコメントしている。EMCでは従来のストレージ・ハードウェア製品群に加え、現在ではストレージ管理ソフトウェア製品に力を入れており、仮想化(バーチャライゼーション)技術のVMware、ドキュメント管理ソリューションのDocumentumなどを傘下に収め、データ管理の総合企業として体制強化を進めている。RSA買収も、この強化戦略の一環とみられる。

    RSAは暗号アルゴリズム「RSA」などで著名な企業だ。このRSA暗号方式は、SSLの暗号処理や電子証明書による個人認証など、今日のインターネット通信では欠かせない技術となった公開鍵暗号方式の祖としても知られる。買収完了後、RSAはEMCのセキュリティ部門として、その一部になる。オフィスは現在の本拠地である米マサチューセッツ州ベッドフォードから動かず、米RSA社長兼CEOのArt Coviello氏はEMCのエグゼクティブバイスプレジデント兼セキュリティ部門のプレジデントに就任する。

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