家電リサイクルはひとまず成功、見直しに向けた今後の課題は

 

テレビやエアコンといった家電4品目を廃棄する際にリサイクル料金を徴収し、家電のリサイクルを推進する家電リサイクル法が施行されてから5年が経過した。所管の経済産業省と環境省は同法の見直しに着手、年末には議論をとりまとめて同法の改正を目指していく。

家電リサイクル法は、テレビ、エアコン、洗濯機、冷蔵/冷凍庫を個人や事業者が廃棄する際に所定のリサイクル料金を徴収し、その商品を販売した小売店などが回収、製造したメーカーがそれをリサイクルするための仕組みを定めた法律で、2001年4月に施行された。今年で丸5年が経過し、同法で定めた見直し時期になった。

環境相の諮問機関である中央環境審議会の家電リサイクル制度評価検討小委員会と経済産業相の諮問機関である産業構造審議会の電気・電子機器リサイクルワーキンググループは27日、同法見直しに向けた第1回の合同会合を開き、家電リサイクル法のこれまでの実績と現状の課題を話し合った。

家電リサイクル法は、埋め立て地のひっ迫などの状況をふまえて制定、製品のリサイクルを義務づけることで循環型の社会を実現することを目指している。施行当初は指定4製品の回収が進まずに普及が懸念されたが、2001年度に855万台を回収して以降、毎年回収台数は増加しており、2004年度には1,100万台を超え、「制度がおおむね定着してきている」(経産省)。

各製品は、法令で定められた割合でリサイクルをしなくてはならず、エアコンであれば60%、テレビであれば55%といったリサイクル率が決められているが、これについても拡大、全品目でこの割合を超えているのが現状だ。料金徴収で増加が心配された不法投棄も17万台程度で「ここ1~2年は横ばい」(環境省)となっており、懸念されていたほどではなかったとしている。

会合に参加した委員の間からも全体としては同法を評価する声が多く、ひとまずこの5年間の取り組みは「成功」という意見で一致した。

課題としては、複数の委員から実体が見えにくいとの指摘がなされた。経産省が示した調査結果では、廃棄される4品目は全体で1,900~2,400万台程度と見られ、そのうち同法にもとづいて回収された台数は1,100万台強、不法投棄が17万台程度で、それ以外のかなりの数が海外に中古品として売られていると見られており、試算では200~700万台が輸出されているという。ただ、残る廃家電がどうなったかは分かっていない。

海外へ中古品として輸出された場合、それ以降のリサイクルはその国の制度次第であり、環境汚染につながる懸念が委員の中から出され、特に東南アジアなどの諸外国との制度の整合性を取る必要性も挙げられた。

そのほかにも家電に含まれる希少金属の回収やリサイクルした製品の販売先、最近伸びているネット販売での同法への対応といった課題に加え、消費者からの回収を担当する小売業界からは、無料で廃家電を引き取る業者と同法の兼ね合いについても挙げられ、5年の間に噴出した問題点が示された。

会合は今後月1回程度のペースで開催され、12月には最終的な報告書をまとめる予定だ。報告書をふまえ、必要であれば同法の改正も視野に入れられている。

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