老化した自分の顔は? 英政府、高齢化対策PRにユニークなオンラインサービス

    湯木進悟  [2006/05/18]

    英国のスコットランド自治政府(Scottish Executive)は、今後の高齢化社会問題への対策を明示する「Strategy for a Scotland with an Ageing Population」政策の発表を前にして、来月5日まで、広く一般市民からの意見をオンラインなどで受け付けている。自分の老後をイメージしやすくするために、専用サイト上ではユニークな無料サービスも提供されるという。

    ここ数年間、スコットランドの居住人口は約500万を維持しており、今後も大幅な人口増加は見込めないとされる。一方、2024年には50歳以上の人口が約220万に達し、その中で75歳以上の男女は50万を超えると予測されている。しかしながら、子どもたちや若者の数は減少の一途をたどると見られており、ダンフリーズやギャロウェーなど、高齢者の増加と若者の減少の対比が著しい地域も出てくるようだ。

    2001年と2041年(予測値)のスコットランドの年齢層別に見る男女人口比率。(General Register Office for Scotland(GROS)の統計に基づく)

    高齢化社会に関連した問題は深刻であるものの、同政府によれば、あまり真剣に受け止めていない若者も少なくないという。「お年寄りが増えているとしても、特に自分と関係がある問題だとは思わない」「スコットランドで高齢化が進もうが進むまいが、ほとんど興味がない」などの声が多く上がっているようだ。

    こうした状況を改善するために、同政府は、年内に策定されるStrategy for a Scotland with an Ageing Populationへの関心を高めるため、自分の老後をイメージできる「Ageing Software」サービスの提供を期間限定で開始。スコットランドのセントアンドリューズ大学(St Andrews University)が開発したAgeing Softwareは、自分の顔写真のJPEG画像をアップロードして、誕生年などのプロフィールを入力するだけで、65~70歳頃の、しわ/しみ/たるみ/くすみなどが出てきた自分の顔をイメージできる画像が自動生成可能であるという。個々の生成画像への参照用リンクは、後ほど登録メールアドレスに送信される仕組みとなっており、無料で利用できるようだ。

    Webページから画像をアップロードする

    同政府コミュニティ大臣のMalcolm Chisholm氏は「老化をイメージできる今回の写真サービスによって、スコットランド社会の未来に何を望むのか、皆で一緒に考えられる機会が生まれることの価値は大きい。高齢化社会への対策を立てる上で、人々が本当に願っていることを、政府は知る必要がある」とコメントした。

    Ageing Softwareの利用後は、高齢者が暮らしやすい生活環境に関するアンケートや、医療福祉サービスなどへのリクエストを受け付けるページが表示され、一般市民の率直な意見を取り入れる体制が整えられているという。

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