スパイウェアを送り付け、その対策製品をPR販売した企業に巨額の罰金刑

湯木進悟  [2006/05/08]

米連邦取引委員会(FTC: Federal Trade Commission)は、スパイウェアを用いて悪質なビジネスを展開したとして、Sanford Wallace氏および同氏が経営する企業を訴えていた問題について、正式に罰金刑などが言い渡されたことを明らかにした。

同氏は、Smartbot.NetおよびSeismic Entertainment Productionsなどを通じ、Internet Explorerのセキュリティ上の脆弱性を突いて、ユーザーの同意を得ることなく、勝手にスパイウェアを導入したとされる。PCにこのスパイウェアが導入されてしまうと、CD-ROMドライブが突然オープンし、ディスプレイ上に「FINAL WARNING!!」といった警告メッセージが表示される。続けて「CD-ROMドライブが勝手にオープンしていれば、あなたのPCがスパイウェアに感染している証拠です」と説き、Smartbot.NetやSeismic Entertainment Productionsが約US30ドルで販売する「Spy Wiper」「Spy Deleter」などのスパイウェア対策製品の購入を促していたという。

FTCが訴訟を起こしていた米ニューハンプシャー州の連邦地方裁判所は、こうした悪質な手法で不当に利益を上げ、FTC Act法のSection 5などに違反したとして、同氏らに対し、US408万9,500ドルの罰金を科す判決を下したとされている。また、ユーザーの同意を得ることなく、いかなるソフトウェアも勝手に配信し、インストールさせてはならないことや、スパイウェアによって特定のWebサイトへ強制的にユーザーを誘導したり、検索エンジンの表示結果に変更を加えたりしてはならないことを、改めて同氏らに言い渡したという。

なお、FTCは別に、匿名でファイル交換サービスを利用できるとの虚偽広告を用いてスパイウェアを配信していたとして、Odysseus Marketingおよび同社社長Walter Rines氏を提訴していた件に関し、ユーザーの同意を得ることなくスパイウェアを配信する行為や、スパイウェアによる個人情報の収集および収集情報の利用行為を禁じる、新たな仮差し止め命令が出されたとの発表も行っている。



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