iVDRの内蔵型規格が登場、著作権保護技術はD-paらの認定も取得

    村田修  [2006/04/25]

    iVDRとセキュア対応のiVDR、そして同じくセキュア対応のBuilt-in iVDRのロゴを発表する日置敏昭氏

    iVDRハードディスクドライブ・コンソーシアムは24日、2006年の年次総会を開催し、その後、一般およびプレス向けにiVDRの最新情報を解説するセミナーを行った。

    同コンソーシアムが推進する「iVDR」は、リムーバブルハードディスクの規格。現在アイ・オー・データ機器から製品が発売されている。さらにSAFIA(Security Architecture For Intelligent Attachment device)と呼ばれる著作権保護技術を用意しており、現在さまざまな制約が(特に国内において)課せられている、デジタル映像/音楽コンテンツ用のメディアとしての普及が期待されている。

    iVDRコンソーシアム代表の日置敏昭氏による「iVDRの最新動向」からスタートしたセミナーでは、最近のiVDRのおもな動きについての解説が行われた。以下、我々ユーザーに直接関係してきそうな部分を中心に、ピックアップしていきたい。

    内蔵型規格の策定で大容量化するiVDR、ハイビジョンレコーダーにも適応

    iVDR規格の全体像とそこから見えてくる可能性について語る菱川薫氏

    日置氏の次に演壇に立ったシャープの菱川薫氏によると、もともとはリムーバブル用の規格としてスタートしたiVDRであったが、内蔵型である「iVDR-Secure Built-in」の規格が策定されたことで、いままでは対応困難だった、ハイビジョン記録が可能な大容量ビデオレコーダーへiVDRを利用することが可能になるという。iVDR-Secure Built-inには、従来からあるリムーバブル型のiVDRと同様に、著作権保護のSAFIAを搭載している。

    また、従来は、一度レコーダーを購入してしまえば、そのハードディスク容量を変更することができなかったが、このiVDR-Secure Built-inにより、容量アップなどのアフターマーケットの可能性も拡がってきているとのことだ。現在でも一部のレコーダーで、外部ドライブを接続できるタイプの製品があるが、今後、より一般的な形で拡がるとすれば、我々ユーザーにとってもメリットは大きいといえるだろう。

    また、菱川氏によると、現時点で、1インチドライブを使用した「iVDR Micro」を除く「iVDR」(2.5インチ)「iVDR mini」(1.8インチ)「iVDR-Secure Built-in」のハードウェア規格は策定済みで、また「テレビ録画用」「オーディオ記録用」「静止画記録用」アプリケーションデータフォーマットについても同じく策定が完了しているという。

    業界団体からもお墨付きを得た著作権保護技術「SAFIA」

    SAFIAの仕組みと、D-pa/BPAの認定を取得したことで進むであろう、応用について語る助田裕史氏

    続いて演壇に立ったのは、日立製作所の助田裕史氏。iVDR-Secureに搭載されるコンテンツ保護技術「SAFIA」に関しての解説を行った。

    iVDR-Secureのドライブ内には、通常のコンテンツと、暗号化されたコンテンツが置かれており、それは通常のATAコマンドでアクセスできる(OpenStrage:OST)。それとは別にハードディスク内の暗号化された領域、あるいはLSI上に「QualifiegStrage(QST)」と呼ばれる領域が用意されており、そこに、暗号化/複合化のための鍵と、そのコンテンツが、一体どのような種類のものであるのかを示すUsageRuleが記されている。この2つによって、コンテンツのセキュリティが保たれており、この領域には、SAFIA拡張コマンドでしかアクセスすることができないようになっているとのことだ。

    助田氏によると、SAFIAが2006年3月に「リムーバブル記録媒体(iVDR)へのコンテンツ保護法式」としてD-pa(地上デジタル放送推進協会)/BPA(BSデジタル放送推進協会)の認証を取得したことで、従来に比べて快適なコンテンツ移動環境が、近いうちに得られることになるとのことだ。

    また、この1~2カ月中にデジタルオーディオ機器に対するライセンスが発行されるとのことで、近いうちに、iVDRを利用したオーディオ機器を目にすることができるかもしれない。

    また、すでに暗号化されたコンテンツファイルをあらかじめ記録しておいたハードディスクを配布しておき、鍵を購入したユーザーにのみ再生させる「超流通」コンテンツなども今後の展開として動き出しているとのことだ。

    開発環境や、同社が提供できるソリューション、そしてビジネスについて語る土屋健二氏

    最後に、同じく日立製作所の土屋健二氏による、開発キットやミドルウェアなど、同社が提供できるソリューションと、SAFIAによってどのようなビジネスが可能になるのかという解説が行われた。SDKや評価板などの提供も行われるとのことだが、対応は個別になるということである。

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