世界PC市場、低価格化の波で成長に明暗 - AppleはIntel製CPU移行で品薄気味

湯木進悟  [2006/04/21]

米IDCは、2006年第1四半期(1~3月期)の世界PC市場を調査した最新版レポート「IDC's Worldwide Quarterly PC Tracker」を発表した。PC出荷台数は順調に伸びてきているものの、厳しい価格競争の影響が見られる。

同レポートは、世界の55カ国のPC市場に関する調査データに基づくとされる。調査結果によれば、今年第1四半期における世界のPC出荷台数は約5,320万7,000台。昨年同期の約4,710万9,000台と比較して、12.9%の増加を記録したとされる。IDCは当初、今年第1四半期の世界のPC出荷台数は、前年同期比11.8%増にとどまるとの見通しを3月に発表しており、予測を上回る順調な市場成長が明らかになった。

世界PC市場が好調な要因としては、ほとんど全ての地域でノートPCの売行きが伸びているほか、昨年末のホリデーシーズン後も、引き続きコンシューマ市場の需要が大きい点などが挙げられている。低価格製品に強いeMachinesを買収したGatewayが、前年同期比44%増を上回る出荷台数を記録して、特に米国市場で成長速度を増していること、世界PC市場シェア2位のHPが、コンシューマ市場を重視する戦略が功を奏して、前年同期比22.2%増の出荷台数を記録していることなどが、顕著なポイントとされている。

2006年第1四半期の世界PC市場ベンダー別シェア(出典: IDC)

一方、世界PC市場シェア首位の座を守ったDellは、市場全体の成長速度を下回る、前年同期比10.2%増の出荷台数にとどまり、わずかながら市場シェアも落ち込みを見せた。特に米国市場における同社の出荷台数は、前年同期比0.3%増となって、他社を大きく下回ったようで、低価格化で出荷台数を伸ばす戦略を採用しなかった影響も出ていると、IDCは分析する。

2006年第1四半期の米国PC市場ベンダー別シェア(出典: IDC)

IDC's Worldwide Quarterly PC TrackerのディレクターとなるLoren Loverde氏は「世界のPC市場が、ほぼ全ての地域で予測を上回る成長を遂げていることは、高需要が継続していることを示している。短期的に見るならば、こうした傾向に期待を抱くことができるものの、Dellの低成長のデータが示すように、今後は一層厳しい価格競争が展開されていくと予想される。低価格化によって出荷台数は伸びるかもしれないが、高収益を望むことは難しくなるだろう」とコメントしている。

なお、Apple Computerの出荷台数は、新製品や音楽関連事業が好調なことから、引き続き前年同期を上回る伸びを見せているものの、今年第1四半期はIntel製CPUを搭載する新モデルへの移行によって供給量が下がり、前年同期と比較した増加率は、米国市場でも3.1%となって、やや成長速度が鈍化したとするデータも発表されている。

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