米マイクロソフトのジェフ・レイクス ビジネス部門担当プレジデントが来日し、Microsoft Office システム製品の次期版「the 2007 Microsoft Office system」の製品戦略について講演するとともに、製品の概要を明らかにした。
「the 2007 Microsoft Office system」は、「New World of Work」を主題に、仕事をする個人を強く支援し、新たな価値を創造することを目指す。「結果志向」を中軸にユーザーインタフェースを一新、作業に必要な機能を見つけやすくするなど操作性、基本機能を強化した。
レイクス氏は「今日の経済状況では、全世界におよそ50兆ドルの資産があるといわれるが、いまや、知識・情報の資産価値は、従来の土地や労働力よりも大きいとの指摘がある。(その背景には)大きな変化がある。国境を越えたビジネスの興隆と、極めて透明性の高い組織が生まれてきている。こうした状況の下、マイクロソフトはソフトへの投資に焦点を絞っている」と話す。
かつては「多くの人材をネットワークにどう結びつけるか、これが大きな課題だった。しかし、この数年で世界は大きく変動し、常時接続が当たり前になった。世界中で10億人がインターネットを使用し、最近では平均すると、ひとりの個人が創り出す新たな情報は年間で800MBに達する」(レイクス氏)という。レイクス氏は「ひとり当たりの情報生成力が高まっている。一方で、ひとりが扱う情報量が巨大化したことから、ひとり当たり使っている時間の平均30%を、必要な情報を探し出すために費やしているという。インフォメーションワーカーが生産する年間5万ドルのうち、1,000から1,500万ドルは検索に使っている計算になる」と指摘。さらに、「個人ひとりひとりの情報管理が重要になる。可視化と検索力を向上させ、意思決定を迅速化することが必要になる」と続けた。
米国では、企業の内部統制を高めるSOX法が制定された。日本でも2008年には同様の法制ができる。レイクス氏は「こうした法律を遵守するため、企業の責任は重くなるとともに、透明性が重要になる。マイクロソフトは、知的財産権の保護、透明性を高めようとする企業の支援をしていく」と述べ、「the 2007 Microsoft Office system」の構成要素のひとつである「Office SharePoint Server 2007」は「より強力なドキュメント管理ができ、業務プロセスの効率化を図れる」と、新たな「Office system」が企業の内部統制に対して有力な武器となることを強調した。
レイクス氏は「Officeそのものが変わった。10年前、Officeのコアは、ワープロや表計算だったが、この10年で、OfficeはOffice systemとして、SharePoint Serverなどと連携させることで、ソリューションのプラットフォームを提供できるようになった。ここに大きなビジネスチャンスが生まれる」とした。また、こうしたソリューション構築、支援を担うのはパートナーであることを示し、引き続き、パートナーに対し、連携、協業を呼びかけた。
「the 2007 Microsoft Office system」は、おなじみのWordやExcel、Outlookなどのいわば、PCとインターネットを使ううえでの文房具から、サーバー部分を司る「Office SharePoint Server 2007」などに至るまで、広範な製品/サービス体系となっている。今回の改版では、WordやExcelなどのユーザーインタフェースを大きく変容させていることが注目される。
マイクロソフトがユーザー調査を行ったところ、要望があった機能の多くが、すでに現行のOfficeで実現されていたという。これは、必要な機能が見つけにくいことが背景にあると分析し、同社は今回、「結果志向のユーザーインタフェース」を新Officeの主題にした。タブ機能を取り入れ、さらにさまざまな機能を「リボン」と呼ばれる部分に集約し、分散配置を避け、希望する機能を探しやすくした。
アプリケーション個々に強化された機能や、新機能としては以下のようなものがある。
Wordでは、文書共有の機能を整備、作成された文書の管理、アクセス制御などの点を強化した。また、PDFに変換できる機能を追加した。単に文書を書き、印刷するのでなく、共有、公開、保護など、ドキュメントのライフサイクル管理までを守備範囲にしている。
Excelでは、表示行数と列数を拡大した。数字の羅列は表示したままで、棒グラフや、数字の上昇、下降傾向を示す矢印を同時に表示することなどが可能になっている。
またOutlookでは、検索能力を充実し、MSN Searchを適用、目的の項目を高速に検索できるようになったという。添付ファイルは、Word、Excelなど当該のアプリケーションを起動しなくても、プレビューができる。また、スケジュール管理機能を強化、Exchange Serverと連携して、データ共有している人の予定表も表示できる。
PowerPointでは、機能を実行した結果を参照できる「ギャラリー」を設けた。たとえば、図形がどう変化するかなどを確認しながら、操作していくことができ、作業の流れを止めず、クリック数も減らせるという。
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