中国モバイルテレビ、水面下の動き - 各地でサービス展開進む

西山楓  [2006/04/08]

CCBN2006(中国国際放送テレビ情報ネットワーク展覧会)で、北京悦龍数字広播伝媒科技(北京広播傘下、以下「悦龍」と略)の某ベテラン経理が、同社がすでに地方電信運営キャリアとの提携を試みており、これが成功して北京地区をカバーするモバイルテレビ放送の実現が早まれば、この6月にも開通するであろうとの見通しを示した。マルチメディア放送を主力事業とする悦龍は2005年1月に設立され、すでに2セットのRadio Scape設備を購入済み。関連ネットワークの敷設及び構築工事も約2、3カ月で完成するもようだ。

モバイルテレビの分野では、現在すでに韓国のDMB(Digital Multimedia Broadcasting)、欧州のDVB、日本のISDBといった有力技術標準が存在し、主な携帯電話端末メーカーにサポートされている。韓国は技術、設備から端末までを全面的にバックアップしており、加えてDMB技術そのものが現行の放送ネットワークにおいてバージョンアップすることができるため、国内の運営キャリアがDMBを取り入れてのネットワーク構築に傾いている。

悦龍が計画中の携帯電話向けテレビ放送はニュース、音楽、教育、娯楽などのチャンネルを含む予定。ユーザーが携帯電話用の「神州行」SIMカードを購入するだけでコメディ、ドラマ、カラオケリクエストやオンラインゲームなどを簡単に楽しむことができる。さらにサービス開始時からの初期ユーザーには2~3チャンルのリアルタイムニュース番組、2チャンネルのスポーツ番組、2チャンネルのビジネス番組および2チャンネルの娯楽番組などが用意されており、基準利用料金設定は月30~50元(約440円~740円)程度となるという。

このほか、上海株式市場で上場している東方明珠も、上海文広新聞伝媒集団(SMG)と共同出資で設立した合弁会社でモバイルテレビ事業を開始しようとしている。モバイルテレビという新しいメディアは、SMGの次期主力事業と位置づけられている。昨年11月末、東方明珠とSMGは提携合意し、共同出資で東方明珠が筆頭株主となる東方龍移動信息を設立した。2006年中に、この合弁会社は約20億元の資金をDMBプロジェクトに投じる予定だ。今後モバイルテレビ事業は、広州、四川、蘇州など各地で逐次展開されていく。業界筋の分析によると、2006年末までに、中国でテレビ視聴のできる携帯電話のユーザー数が1,000万前後に達する見込みで、市場規模も16億元に膨れ上がる見通しとのことだ。

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