Podcastサイトbsdtalkにおいて30日(米国時間)、William Jolitz氏およびLynne Jolitz氏のインタビューが公開された。インタビューの内容は386BSDに関するもの。インタビューは各30分強。Will Backman氏がインタビューをおこなっている。
インタビューを受けたJolitz夫妻は386BSDの開発者。同夫妻が開発した386BSDによって、BSDをPCで動作する道が開け、多くの技術者を魅了した。紆余曲折を経たすえ、現在活発に開発がおこなわれているFreeBSD、NetBSDの誕生につながり、そしてさらにOpenBSDやDragonFly BSDの開発につながっていった。
公開されたインタビューにおける主な内容は次のとおり。Jolitz夫妻が交互にインタビューに答えるスタイルですすめられている。
はじめて386BSDへの取り組みがおこなわれてから、すでに20年以上経過している。Jolitz夫妻は2BSDのころからBSDと関わりを持っており、386BSDはその後ポーティングなども考慮された後発の4BSDをベースにして開発されている。
Jolitz夫妻による386BSDに関する話題、当時の取り組み、現在のオープンソースソフトウェアや*BSDに関する意見、今後のオープンソースソフトウェアに関する見通しなどがインタビューに盛り込まれている。386BSDに関する歴史的資料としても興味深いPodcastだ。
Jolitz夫妻は386BSDの開発者として知られており、現在につながる*BSDの歴史において重要な存在といえる。日本においてもJolitz夫妻は386BSDの開発者として知られており、その功績を評価する声も多い。しかし、実際にFreeBSDやNetBSDの発起に関わった開発者の感情は少し複雑だ。
386BSDが登場した当時、PCは低価格化が進み一般ユーザにおける購入も進んだ。386BSDは当時普及をはじめたPCにおいてBSDライクなOSが実行できるとしてUNIXライクなOSを欲していたPCユーザに支持された。
その後、公開された386BSDに対する修正パッチが提供されるが、Jolitz夫妻における取り組みと、386BSDをより改善していきたいユーザの間において齟齬が発生する。これを受けて、386BSDのより積極的な改善を求めるユーザによって別途プロジェクトが発起される。The FreeBSD ProjectとThe NetBSD Projectの誕生である。
このため、当時のプロジェクト関係者はJolitz夫妻の功績を認めつつも、苦々しい出来事だったと語ることも少なくない。その後BSDは訴訟に巻き込まれつつも普及を続け、現在の姿に至っている。386BSDに関するサイトが公開されたとき、それを知った当時の関係者のコメントが功績を評価するに留まらない微妙な歴史的経緯を表していた。
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