ワンセグは08年以降のケータイ独自番組が鍵 - NTTドコモ中村社長

 

NTTドコモの中村維夫社長

NTTドコモは、4月1日から開始される移動体向け地上デジタルテレビ放送「ワンセグ」について、端末政策などを含め、2008年以降に予定されているワンセグ向け独自番組の放送を念頭に、慎重に取り込んでいく考えを示した。現行の地上デジタル放送とは異なった、携帯電話に最適化された番組によるビジネスモデルなどを検討、新たな収益構造を模索していく意向だ。

ワンセグはサービス開始当初、既存の地上デジタル放送と同様のコンテンツを放送する、いわゆる「サイマル放送」となるが、2008年からはワンセグのために編成された番組を提供できるようになる。NTTドコモの中村維夫社長は「地上デジタルと別の番組であれば別のCMも考えられるが、サイマル放送ではできない。現行のサイマル放送では、携帯電話は基本的にテレビの受像機とまったく同じだ。2008年以降、サイマルがどう変わるか。その際のビジネスモデルをどうしていくか。そのあたりを総務省などといっしょに考えていきたい」と述べている。

2008年以降の携帯電話用の番組については「携帯電話に適合したような番組、有料であってもみてもらえるようなものがポイントとなる」(中村社長)という。「米国では、ニュース番組を月額10ドルくらいで提供するサービスがけっこうある。米国の場合、ケーブルテレビが普及しており番組視聴が有料であることは多くあるが、日本では放送が無料だと思われている」(同)ことが背景にある。

「ワンセグ」に対応した端末は人気を呼んでいるが、いまのところ同社は1機種しか出していない。中村社長は「新しい技術として、どこでもテレビ放送が視聴できることのインパクトは非常に大きいが、まず、ユーザーの反応をみていきたい。価格が高く、(既存の売れ筋機種に)1万円プラス程度になるので、すべての機種にワンセグ視聴機能を搭載するというわけにもいかない。ただ、現状をみると、この機能があって困るという人はほとんどいないのではないか」としている。

携帯電話の市場が飽和状態に近づいたといわれるなか、さまざまな料金割引策、価格低下合戦が盛んだ。ここに、番号ポータビリティ制度と新規参入という変動要因が加わり、事業者各社は収益確保のため、新しい事業戦略の確立を迫られている。ワンセグもそうした選択肢のひとつだ。あるいは、子供向けの端末も新たな「パイ」となる。同社の「キッズケータイ」は位置情報サービスや防犯ブザーなど、子供たちの安全確保を焦点としているが「3月4日の発売以来すでに契約数8万弱、順調な出だしで、9割は新規。小学生層の開拓に効果をあげている」(同)。今後、これらのほかにも、新規需要掘り起こし、これまでにない用途がさらに争点として浮上してくるだろう。

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