三洋電機、産業再生法の適用を認定へ

大河原克行  [2006/03/13]

三洋電機は、3月8日付けで、産業活力再生特別措置法(産業再生法)の適用を申請。経済産業省は、3月10日、三洋電機に同法を適用することを発表した。

三洋電機は、2008年度を最終年度とする再生計画を実行。大和証券SMBCグループ、ゴールドマン・サックス・グループ、三井住友銀行を引受先とする3000億円の第三者割当増資を実施することで財務基盤の改善を図るとともに、中核的事業に経営資源を集中。これにより、収益力の強化と新たな成長を目指すという。

また、今回の産業再生法適用に伴い、第三者割当増資や所有する資産の売却に関して発生する登録免許税の軽減支援措置を受けることができる。

三洋電機が掲げた中核事業では、世界的なシェアを誇る二次電池や、カーナビゲーションシステムをはじめとする自動車用AV機器の「パワーソリューション事業」、長年の実績を誇る産業用冷熱機器や、太陽光発電、コンプレッサなどの「冷熱機器・コマーシャル事業」、年間1000万台以上の生産実績を持つ携帯電話およびデジタルカメラ、世界的に高いシェアを誇るコンデンサーをはじめとする電子デバイスを含む「パーソナル・モバイル機器事業」の3つ。

この分野に集中的な投資を行うとともに、戦略的な新製品を投入。この新製品だけで、全社売り上げの3%以上を目指すという。

想定される戦略的新製品としては、今年度から投入する「地上デジタルTVチューナー内蔵ナビゲーション」、今年秋に投入予定の「ガスヒートポンプエアコン K2シリーズ」、無線ブロードバンドシステム「SoftAir(ソフト・エア)」。さらに、HD DVDおよびBlu-rayのそれぞれの規格に対応した「次世代DVD対応光ピックアップ」の開発が予定されている。

その一方で、半導体事業、AV・白物家電事業、金融事業については構造改革事業と位置づけ、商品および事業領域の見直し、不採算領域からの撤退を行う。

また再建計画では、従業員数は1万8897人から、1万7700人に削減。有利子負債/キャッシュフローは10倍以内、経常収支比率100%以上。有形固定資産回転率は、2007年度には、2004年度比28.7%の向上を目指す。

三洋電機は、製品価格が急速に下落する一方、原材料価格の高騰、商品ライフサイクルの短縮、ユーザーニーズの変化などに対応できず、テレビ、ビデオ、洗濯機、冷蔵庫、エアコンなどの事業不振が表面化。追い打ちをかけるように、2004年10月の新潟県中越地震による半導体生産の前工程(ウエハー工程)を担当する連結子会社の新潟三洋電子の被災により、2005年3月期決算では、1715億円の連結最終赤字を計上していた。

2005年6月には、代表取締役会長兼CEOにジャーナリスト出身の野中ともよ氏を迎え、創業家出身の井植敏雅COOとの二人三脚で再建に取り組み、再生計画に取り組んでいたところだった。

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