松下、最強のブレ補正 - 新LUMIXシリーズを発表

    小山安博  [2006/02/23]

    松下電器産業は、広角28mm相当のレンズを搭載した「LUMIX DMC-FX01」などデジタルカメラの新製品3モデルを3月10日から順次発売する。従来の光学手ブレ補正に加え、ISO1600の高感度撮影に対応、「最強のブレ補正」を実現したとしている。価格はいずれもオープンプライス。

    DMC-FX01

    DMC-FX01は、新開発のレンズユニットを採用、35mm判換算で28mmからという広角レンズを搭載しつつ、同社が得意とする光学手ブレ補正ジャイロをコンパクトボディに内蔵した。

    デジタルカメラの国内需要は、世帯普及率が55%を超え、従来とは異なるアプローチが必要

    今年のコンパクトデジタルカメラのトレンドは、高画素化がさらに進み、買い換え・買い増しが増加するとともに、65%以上に何らかの手ブレ補正機能が搭載されるという

    新開発のレンズユニットは、屈折率2.0を超える超高屈折率非球面ガラスモールドレンズ(EAレンズ)を世界で初めて搭載した、焦点距離28~102mm(35mm判換算時、以下同)の3.6倍ズームレンズで、光学手ブレ補正ジャイロを内蔵しながらユニット長20.3mmという小型サイズを実現した。レンズのF値はF2.8~F5.6だ。

    FX01

    左はFX8。FX8/9とは兄弟機にあたる

    一般的に広角レンズは大口径化しがちでコンパクトデジタルカメラへの投入は難しかったが、EAレンズの採用でこれを可能にしたそうだ。28mmからのズームレンズ搭載コンパクトデジタルカメラの中では現時点で世界最小だという。

    本体カラーは(左から)ミスティピンク、エクストラブラック、シルキーシルバー、パールホワイトの4色

    本体背面

    超高屈折率非球面ガラスモールドレンズを採用

    28mmレンズを搭載したコンパクトデジタルカメラは他社にもあり、同社もこれまで2モデルをリリースしてきたが、今回はさらにコンパクトサイズを実現

    高感度撮影では、画素混合方式によるISO1600での撮影に対応。ISO1600時は「L判印刷に最適なサイズ」(同社)に解像度は制限されるが、高感度撮影により速いシャッタースピードが確保できることで、被写体ブレを抑えつつ明るい撮影が可能になる。通常の解像度でもISO800まで対応、従来モデルに比べて高感度時のノイズも低減させているという。

    手ぶれ補正の先駆けとなったLUMIXシリーズ。その中でも昨年モデルのDMC-FX8/9は大ヒットカメラとなった

    昨年にはついにシェア15%で第2位にまで成長

    同社では、F2.8からの明るいレンズ、光学手ブレ補正ジャイロ、ISO1600対応の3点を備えたことで、手ブレ・被写体ブレを防ぐ「最強のブレ補正が実現した」としている。

    買い換え・買い増し需要が増加するとともに、ユーザーニーズが変わってきているのだという

    光学手ブレ補正では被写体ブレは防げない。明るいレンズと高感度撮影対応でシャッタースピードを確保、これらを組み合わせて手ブレ・被写体ブレを防ぐ「最強のブレ補正」を実現した

    LUMIXは手ブレ補正の先駆けだったが、今回は「より(カメラの)本質的な機能」であるレンズに注力したそうだ

    LEICA DCレンズの特徴

    背面には2.5型20.7万画素の高精細パワー液晶モニタを搭載、日中の屋外など、液晶モニタが見にくいときに明るさを40%向上させるパワーLCD機能を備えたほか、新たに「ハイアングルモード」を搭載。これは、液晶の制御電圧を変化させ、液晶正面ではなく、液晶下から見たときにもっとも見やすくなるようにしたことで、ハイアングルでの撮影時に液晶がはっきりと見えるようにしたもの。

    液晶モニタは、パワーLCD、ハイアングルモード、高感度表示といった機能を搭載

    ハイアングルモードオン

    写真では分かりづらいかもしれないが、ハイアングルモードオフでは表示が大きく異なる

    撮像素子は1/2.5型有効画素数600万画素CCDを搭載。画素混合方式の高感度CCDの搭載により、高感度のVGA・30fpsの動画撮影に加え、ワイドVGA(848×480ドット)・30fpsの動画も撮影できる。

    画像処理LSIには「ヴィーナスエンジンプラス」を採用、レンズは6群7枚(非球面レンズ4枚4面)のLEICA DC VARIO-ELMARIT光学3.6倍ズームレンズを搭載する。人気のDMC-FX9と併売される兄弟機のため、基本的なスペックはFX9を踏襲しているが、シーンモードに「水中」が追加されたほか、水深40mまで対応する専用マリンケースがオプションで用意される。

    FX01とTZ1では「水中」モードが用意され、オプションでマリンケースが販売される(写真はTZ1用のマリンケース)

    本体サイズは94.1(W)×51.1(H)×24.2(D)mm、約132g(本体のみ)。電源はリチウムイオンバッテリーパックで、電池寿命は約320枚(CIPA規格)。発売は3月10日、実売想定価格は48,000円前後だ。

    DMC-TZ1

    「旅」をコンセプトにした高倍率ズーム機「DMC-TZ1」は、新開発の光学10倍ズームレンズを搭載しつつ、同クラスで世界最小というコンパクト性を両立した。

    TZ1の特徴

    本体カラーは(左から)シャンペンゴールド、シルキーシルバー、コンフォートブルーの3色

    新開発のレンズは、屈曲式と沈胴式を組み合わせたLEICA DC VARIO-ELMARITレンズ。同社のビデオカメラで使われている3CCDのプリズム技術を応用、レンズユニットを折り曲げ、プリズムで光源を屈曲させる屈曲式と、レンズが動いて収納される沈胴式を融合させ、光学10倍ズームを実現しつつコンパクトサイズを実現した。

    コンパクトながら10倍ズームレンズを搭載

    本体背面

    同社の調査によれば、デジタルカメラの購入動機で最も多いのが「旅行のため」で、旅行先では観光地で被写体に近寄れない場合も多く、機動力のあるコンパクトデジタルカメラで高倍率なものが求められていると指摘。従来よりもさらにコンパクトな高倍率ズーム機を開発した。

    レンズは10群12枚(非球面レンズ3枚3面)、焦点距離35~350mmをカバーし、F値はF2.8~F4.2。DMC-FX01と同様、F2.8からのレンズ、光学手ブレ補正ジャイロ、ISO1600対応という「最強の手ブレ補正」を搭載する。

    レンズは新開発。屈曲光学系と沈胴式を融合させた

    「旅」をコンセプトにしたため、世界地図から時間帯(地域)を選択するだけで時刻を設定できる「ワールドタイム」、旅行出発日を設定すると「旅行何日目」であるかを記録できる「トラベル日付」、飛行機の中から窓越しに風景を撮影するときに最適な「空撮」モードを搭載。「水中」モードも搭載し、専用マリンパックも用意される。

    デジタルカメラ購入動機は「旅行」が最も多い

    高倍率ズームもLUMIXの特徴。同クラスでのシェアは約40%

    画像処理LSIとしては高倍率ズーム機向けに「ヴィーナスエンジンIII」を新開発して搭載、「ヴィーナスエンジンII」と比べて消費電力、ノイズリダクション性能などを向上させたほか、AFスピードも改善しているという。

    トラベル日付

    ワールドタイム、空撮モードと、旅行向けの撮影機能を満載

    撮像素子は1/2.5型有効画素数500万画素CCDを採用。VGA/ワイドVGA・30fpsの動画撮影にも対応する。背面のモニタは2.5型20.7万画素TFT液晶で、パワーLCD、ハイアングルモードを搭載する。

    本体サイズは112(W)×58.1(H)×40.2(D)mm、約234g(本体のみ)、電源はリチウムイオンバッテリーパックで、電池寿命は約250枚(CIPA規格)。発売は3月24日、実売想定価格は45,000円前後だ。

    DMC-LS2

    DMC-LS2は、乾電池駆動に対応したスタンダードモデルで、高感度撮影には対応しないが、光学手ブレ補正ジャイロは搭載する。内蔵メモリ14MB、ハイアングルモード搭載の2.0型8.6万画素液晶モニタ、多彩なシーンモードなど、初心者ユーザーでも使いやすい機能を搭載した。

    DMC-LS2の特徴

    撮像素子は1/2.5型有効画素数500万画素CCD、レンズは6群7枚(非球面3枚3面)のLUMIX DC VARIO LENSで、レンズの焦点距離は35~105mm、F値はF2.8~F5.0。

    横長のスタイル

    本体背面

    本体サイズは110.5(W)×53.5(H)×30.9(D)mm、約138g(本体のみ)。電源は単3形乾電池で、電池寿命は付属のオキシライド乾電池で約250枚(CIPA規格)、ニッケル水素電池で約420枚(同)。発売は3月10日、実売想定価格は25,000円前後だ。

    LUMIXシリーズの春のラインナップは5モデル

    ホームフォトプリンター

    同時に同社は、LUMIXシリーズの撮影情報を活用してより鮮やかにプリントできる昇華型のコンパクトフォトプリンター「KX-PX10-S」「KX-PX1-S」も3月10日から発売する。利用される撮影情報は「美肌」「夜景」「高感度情報」などで、高画質自動補正「ビビッドトーン」がそれをもとに最適な補正を適用してくれる。

    KX-PX10

    KX-PX1

    PX10-Sにはテレビ出力機能を搭載、撮影画像をテレビに映しながら印刷する画像を選択できる。2CPUを搭載したことで、印刷中でも画像の表示や印刷予約が行える「デュアルアクション」に対応する。PX10はSDカードスロットも搭載している。

    両モデルともL判1枚約58秒の高速印刷を実現。PX1は、PictBridge対応プリンタとしては世界最小サイズだという。

    本体サイズはPX10が173(W)×131(D)×56(H)mm、約930g(本体のみ)、PX1が173(W)×131(D)×47(H)mm、約800g(同)。実売想定価格はそれぞれ18,000円前後、13,000円前後となっている。

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