携帯電話で写真を撮影するだけで周辺ナビや観光案内を提供する街が出現予定

    湯木進悟  [2006/02/23]

    英国バース大学(University of Bath)は、最先端のモバイル技術が人々のライフスタイルに及ぼす影響などを都市全体で検証する「Cityware」プロジェクトを進めている。2009年3月までの3年間、実際に検証をおこなう都市に居住し、モニターを行なう30名のボランティアにより、多彩な分野で新技術サービスのテストが行われる。

    Citywareは、英貿易産業省(DTI: Department of Trade and Industry)のEngineering & Physical Sciences Research Council(EPSRC)などが資金面でサポートする、UK160万ポンド規模の都市プロジェクト。

    今回検証を実施するモニター都市に選ばれたのは、イングランド南西部に位置し、バース大学の所在地でもあるバース。有名な18世紀のジョージア朝の建造物がユネスコ世界遺産に登録されており、何百万人もの観光客が訪れる由緒ある街であり、その景観を損なうことなく、最新技術を駆使した魅力あるサービスを導入できるかを試すという目的もあり、Citywareのモニター都市に選ばれたとのこと。

    Citywareプロジェクトにより、モニター都市に試験的に導入される新サービスの一例として、観光客などをサポートする携帯電話向けナビゲーションが挙げられている。ある建造物の前で携帯電話に搭載されたカメラで写真を撮り、サービスセンターへ送信すると、サーバのデータベースに保存された写真との類似分析が行われて、その分析結果をもとに周辺のナビゲーションおよび観光案内などが瞬時に提供される。また、観光名所で撮影した写真をアップロードすると、データベースを用いて自動的に写真の認識作業を進めて、撮影ポイントの解説情報などを添付。帰宅時に閲覧・編集する時、スムーズに写真整理できるようなサービスも予定されているという。

    Citywareには、地元のバース大学に加えて、ロンドンのImperial College LondonおよびUniversity College Londonが参加。Vodafone、Nokia、HP、IBMなどの企業が協力して、携帯電話ネットワークやBluetoothを駆使した、前述の例のような様々な次世代アプリケーションのモニター実験が進められる。また、セキュリティやプライバシーなどの分野における安全性の検証もあわせて実施されるようだ。

    今回のプロジェクトを率いる、バース大学のDepartment of Computer ScienceのEamonn O'Neill博士は「Citywareを通じて、毎日の生活で人々をサポートする便利な新サービスが誕生するだろう。ユビキタスとモバイル技術の活用を進めることで、よりスムーズなコミュニケーションができる環境も整えられることになる」とコメントした。

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