ゲームを核に全メディアの総力を結集、新プロジェクト『.hack//G.U.』発表

 

「.hack//G.U.コングロマリット」として各部門の代表者が集った発表会。今春から年末にかけて『.hack//G.U.』シリーズは全方位でのメディア展開を行う

バンダイは6日、メディアミックス作品『.hack』シリーズの最新作『.hack//G.U.』(ドットハックジーユー)のプロジェクト発表会を秋葉原コンベンションホールにて開催した。

PS2用ソフト『.hack//G.U.』(全3部予定)は、架空のオンラインゲームを題材としたRPG作品で、2002年から2003年にかけて国内で発表されたPS2用ソフト『.hack』(全4部)に続く新シリーズとなる。

前作『.hack』は単に連作形式のゲームソフトとして発表されただけでなく、「Project .hack」としてゲーム以外にもアニメやコミックなど、積極的なメディア展開がなされたのが大きな特徴。この点は新シリーズ『.hack//G.U.』でも引き継いでおり、この日の発表会も多様なメディアから多数の関連企業が名を連ねる大掛かりなものとなった。

発表会ではまずプロジェクトを指揮するバンダイの鵜之澤伸常務取締役が登壇し、前作『.hack』シリーズの実績を語った。同シリーズのゲームソフトは全世界累計で170万本以上、アニメDVDは全世界累計で37万本以上を売り上げており、これに出版、音楽CD、グッズなどを加えると全世界でのビジネススケールは約120億円になるという。前シリーズの成功に関しては、中学生~高校生ユーザーを中心とした国内での厚い支持もさることながら、北米、欧州での人気が送り手側の予想以上に高かったことが要因として挙げられた。今シリーズでは、手探り状態からはじめた前シリーズのノウハウを活かし、万全の体制で臨むという。

バンダイの鵜之澤常務取締役からは『.hack』のヒット状況と『.hack//G.U.』の展望が語られた。「前シリーズ『.hack』の仮想敵はナムコの『ゼノサーガ』だった」など、いまだからこそ話せる話も

また鵜之澤常務取締役は、2005年に発表されたバンダイとナムコの経営統合についても言及。5月にシリーズ第1作の発売を予定している『.hack//G.U.』は、3月31日付で設立されるバンダイナムコゲームスが発売元となるが、同社は事業会社としてはバンダイとナムコの統合に際して最も早く事業を行う会社になるという。スタッフの内訳については現バンダイのビデオゲーム事業部より55名、現ナムコからは1,650人が参加。同時にバンダイの鵜之澤常務取締役はバンダイナムコゲームスの代表取締役副社長に就任する。さらに今回のプロジェクトへの参加企業は「.hack//G.U.コングロマリット」と総称されることも発表され、発表会は参加企業の紹介へと移った。

ステージにはバンダイのプロジェクト総合プロデューサーの内山大輔氏を筆頭に、アニメの放送を担当するテレビ東京からはコンテンツ事業局次長兼アニメ事業部長の岩田圭介氏、出版を担当する角川書店からは常務取締役の井上伸一郎氏、ラジオ番組を担当する文化放送からは編成局編成部長の片寄好之氏、音楽を担当するビクターエンタテインメントからは制作4部部長の佐々木史朗氏、アニメの制作を担当するバンダイビジュアルからは第1プロデュースグループゼネラルマネージャーの森本浩二氏、ネットコンテンツ及びモバイルを担当するバンダイネットワークスからは取締役の浅沼誠氏が登壇。各部門を代表する人物が新シリーズへの意気込みを語った。

『.hack//G.U. Vol.1 再誕』のパッケージデザイン。前シリーズにも関わった貞本義行氏が引き続き担当している。手前の少年が主人公ハセヲ。奥の異形の少年は前シリーズの主人公カイトのようにも見えるが……

発表会の後半では内山総合プロデューサーらが具体的なゲーム内容や、各種メディア展開の詳細を解説。中核を成すゲームソフトについては、前シリーズが全4部の構成だったのに対し、新シリーズは全3部の構成となる。『Vol.1 再誕』が5月発売予定、『Vol.2 君想フ声』が9月発売予定、『Vol.3 歩くような速さで』が12月発売予定となっている。

新旧シリーズの展開を並べた概念図。緑地の項目が『.hack』、薄いオレンジの項目が『.hack//G.U.』のものとなる。注目すべきは左側中段に位置する「ターミナルDisc」で、この存在が新旧シリーズをつなぐ役割を果たしていることがわかる

『.hack//G.U.』は『.hack』の7年後となる2017年が舞台。架空のオンラインゲーム「The World」とゲーム内の現実世界の両面から主人公ハセヲの壮大な冒険が描かれる。なお『.hack//G.U.』はオンラインゲームを題材とした作品だが、ゲーム自体は通常のオフラインのRPGとして楽しめるようになっている。

また『.hack//G.U.』では新たな試みとして、同作品のサブテキスト的な役割を果たす「ターミナルDisc」が『Vol.1』に同梱される。これは『Vol.2』『Vol.3』とゲームを進行させるに従ってプロテクトが解かれてゆき、作品世界の謎が次第に明らかになるというもの。「ターミナルDisc」は作中のオンラインゲーム開発者が残したディスクという設定になっており、『.hack//G.U.』が多角的に楽しめる趣向となっている。

『.hack//G.U. Vol.1 再誕』に同梱される「ターミナルDisc」の概念図。新規ユーザーにはシリーズガイド、既存のファンには新情報提供の役目を果たす。全3部の継続性を高める仕組みは、ゲームソフトがすぐ中古市場に流れてしまう事態を見据えたものともいえそうだ

ゲーム以外の分野で展開されるものを駆け足で紹介すると、まず4月からはテレビ東京系にてアニメ『.hack//Roots』(ドットハックルーツ)が放映開始。監督など主要スタッフは前作から引き継がれている。前シリーズのゲームとアニメでは、主人公が異なるなど個別の展開がなされたが、新シリーズのゲームとアニメはともに少年ハセヲを主人公とした構成となる。ただしアニメは、ゲームのストーリーをなぞるのではなく、ゲームの8カ月前を描くとのこと。

新シリーズに先駆けて、3月2日には前シリーズ『.hack』の4タイトルを2タイトルずつ収録した廉価版が発売される。値段は各2,800円。なお通常版で同梱されたOVAは廉価版には同梱されない

同じく4月からは文化放送にてラジオ番組がスタート。主人公ハセヲの声を担当する声優の櫻井孝宏氏らがパーソナリティを務め、同シリーズの情報提供を行う。また2005年11月に創刊された専門誌『.hack//G.U. The World』では、すでにコミックや小説の連載が開始となっている。さらにインターネット、モバイル、フリーペーパーからカードゲームに至るまで、様々な展開が現在準備中、あるいは進行中となっており、各メディアが連動して、切れ目なく『.hack//G.U.』シリーズが展開されることになる。

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