Java IDEの雄 NetBeans IDE 5.0 公開 - 待望のMatisse搭載

    後藤大地  [2006/02/03]

    The NetBeans development teamは1月31日(米国時間)、NetBeansの最新版となるNetBeans IDE 5.0を公開した。NetBeans IDE 5.0はJavaで開発されたJava統合開発環境。多彩な機能を備えており、組み込み開発からデスクトップ開発、エンタープライズ開発まで広範囲に渡って高度な機能を提供する。

    NetBeans.orgにておいて提供されているバイナリダウンロードは英語版、対象OSはWindows、Linux、Solaris x86、Solaris SPARC、Mac OS X。用意されているエディッションや追加パッケージは次のとおり。

    • NetBeans IDE 5.0
    • NetBeans IDE 5.0 + Application Server 8.2 Bundle
    • NetBeans Profiler 5.0
    • NetBeans Mobility Pack 5.0

    NetBeans IDE 5.0はSUN PUBLIC LICENSE Version 1.0のもとで公開されているオープンソースソフトウェア。NetBeans IDE 5.0はJ2SE JDK version 1.4.2かまたはこれ以降のバージョンで動作する。

    NetBeans IDE 5.0における改善点や追加機能は多岐に渡る。なかでも代表的な機能は次のとおり。

    • 大幅に改善されたGUIビルダMatisseの搭載
    • アプリケーションサーバへのデプロイを含めた機能提供、Sun Java System Application Server/Tomcat/JBoss Application Server/BEA WebLogic Application Serverなどをサポート
    • JSF、StrutsなどのWebアプリケーションフレームワークのサポート
    • Webサービスアプリケーション開発機能
    • セーフデリート、プルアップ、プルダウン、アノニマスからインナーへの変換、メソッドの展開、インターフェースの展開、スーパークラスの展開などのリファクタリング機能の提供
    • バージョン管理システムCVSサポートの開発作業へのより優れた統合
    • エディタの補完機能の高性能化と高速化
    • デバッグ機能の拡張
    • 低負荷および高速化されたプロファイラ
    • NetBeans Profiler 5.0、NetBeans Mobility Pack 5.0などアドオンパックによる機能の拡張
    • NetBeans Platformとしての側面を実現するためのNetBeans Modules開発機能の提供

    NetBeans IDE 5.0には、Java統合開発環境としての側面と、NetBeans Platformというアプリケーションのための土台環境としての2つの側面がある。後者のNetBeans Platformは、NetBeans IDE 5.0を独自のアプリケーションにカスタマイズして使用するための側面をさす。たとえば以前、NetBeansをベースにしたグラフィカルデバッガJSwatを取り上げたが、JSwatはNetBeans PlatformとしてNetBeansを活用した一例。

    NetBeans IDE 5.0の特徴的な機能はたくさんあるが、とくに一つをとりあげるとすれば、Matisse GUIビルダをあげることができる。NetBeans IDEは早い時期からJFC/Swing GUIビルダを統合していたが、NetBeans IDE 5.0において抜本的に改善、Matisse GUIビルダとして生まれ変わっている。

    Matisse GUIビルダはデモンストレーションのFlashを見ると動作がよくわかる。Matisse GUIビルダはこれまでのNetBeans GUIビルダとは一線を画した便利なGUIビルド機能を提供している。新規作成するプロジェクトにサンプルが用意されているので、サンプルプロジェクトを参考にしながら操作を手軽に習得できる。

    NetBeans IDE 5.0はもともとNetBeans IDE 4.2としてリリースが予定されていたものだが、開発内容や命名規則を見直してNetBeans IDE 5.0と変更。NetBeans IDEはオープンソースソフトウェアのJava統合開発環境としてはEclipseと並んで双璧的存在だが、一時、話題としても機能としてもEclipseに遅れをとった感があった。今回NetBeans IDE 5.0をリリースしたことで躍進を遂げたといえる。

    NetBeans IDEの特徴はインストールしてすぐに使える手軽さにある。組み込み開発をするにしても、デスクトップ開発をするにしても、Webアプリケーション開発をするにしても、アドオンパックを追加するだけで最初から必要な環境がすべてそろう。自らプラグインを追加して環境を整備するEclipseとは導入の手軽さに違いがある。

    アドオンパックとしてだけではなく、NetBeans IDEをベースとしたSun Java Studio Enterprise 8やSun Java Studio Creator 2などの統合開発環境が用途ごとに用意されているのもそのため。J2SE 5.0のGUI機能の強化およびNetBeans IDE 5.0の登場で、オープンソースソフトウェアプロダクトによるJavaGUIアプリケーションの開発は大幅に改善されるといえる。

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