ケータイでもPCでも音楽を - KDDI、PC/ケータイ向け音楽サービス「LISMO」

    小山安博  [2006/01/20]

    KDDI、沖縄セルラーは、au向けの新サービスとして「au LISTEN MOBILE SERVICE(LISMO)」を開始する。これまで、携帯電話向けにはEZ「着うた」、EZ「着うたフル」という形で音楽配信を行ってきたが、PC向けにも楽曲を配信、さらにPC向けの音楽管理ソフト「au Music Port」を無償提供することで、「PCと携帯での音楽をシームレスに融合させる」(KDDI代表取締役社長兼会長・小野寺正氏)。

    小野寺正社長

    高橋誠・コンテンツ・メディア事業本部長

    好調なauの音楽関連サービス

    現在のユーザーニーズに応えるのがLISMO

    au LISTEN MOBILE SERVICE

    au LISTEN MOBILE SERVICE(LISMO)は、携帯向けにはEZ「着うたフル」、PC向けには「DUOMUSIC STORE」(4月開始予定)で楽曲を配信、さらにau Music Portによって音楽CDをPCに取り込み、それらを一括して携帯・PCで楽しむことができる総合的な音楽サービスだ。

    LISMOは音楽で人と人をつなぐことを目的にしている

    LISMOと同時発表された7端末が対応端末となり、各端末にはUSB接続ケーブルが同梱され、このケーブルを使って携帯・PCを接続、au Music Portを使うことで携帯にダウンロードしたEZ「着うたフル」を始め、EZコンテンツ、アドレス帳、予定表、メールデータ、写真などの各種データをPC内にバックアップしたり、音楽CDからリッピングしたPC内の楽曲やDUOMUSIC STOREで購入した楽曲を携帯に転送したりできる。

    au Music Portの機能

    au Music Portの画面

    DUOMUSIC STOREで楽曲を購入する場合に、クレジットカードを持っていない、またはインターネット上でカード番号を入力することが不安な人のために、auの通信料とあわせて支払いできる「まとめてau支払い」にも対応する。

    au Music Portは、取り込んだ楽曲やアドレス帳、予定表、メールデータなどを管理でき、内容を編集して携帯に書き戻すこともできる。音楽管理機能としては、HE-AAC(32/40/48kbps)での音楽CDのリッピングやDUOMUSIC STOREでの楽曲購入に加え、携帯のEZ「着うたフル」も一括して管理できる。楽曲のジャケット写真や歌詞も登録、管理できる。

    ジャケ写や歌詞の管理・表示も可能

    メールは、auの絵文字表示にも対応

    撮影した写真の管理画面

    こちらはスケジュール/ToDo

    アドレス帳

    そのほか、プレイリストの作成やインクリメンタル検索などの機能に加え、既存の音楽プレイヤーソフトが「無機質なものが多い」(執行役員 コンテンツ・メディア事業本部長・高橋誠氏)ことから、ソフト上部に配置したFlash画面が、曲にあわせて変化するなどの遊び心を加えたという。

    画面上部のFlashはスキンに対応する

    当初Music PortはHE-AACのみの対応で、AACやMP3、WMAには非対応だが、今後ユーザーの要望を見て、バージョンアップして対応するかどうかを決める方針だ。

    auが開始するPC向け音楽配信DUOMUSIC STOREは、現時点では詳細は決まっていないようで、楽曲数や価格帯などについては不明だ。値付けは基本的にレーベル側に一任する意向だが、業界トップシェアのiTunes Music Storeと比較して割高な価格帯にはできないと見込まれるものの、このあたりについても明らかにされなかった。楽曲数については、現在EZ「着うたフル」が11万曲程度を配信、「重要なのは曲数ではなく、J-POPを中心とした新曲をいかに早く配信できるか」(同)であり、曲数よりも配信スピードを重視する意向を示す。

    当然、iPod+iTunes+iTunes Music StoreというApple Computerが作り上げた「世界観」(同)は意識されており、「auならではの音楽シーンを、携帯を核とし、PCを含めてどうするか。iPod(を含むAppleのサービス)とある程度互角のサービスを作りたかった」と高橋氏。今後の端末はLISMOに標準対応する考えで、そうすると世の中に出回るLISMO対応端末の数は「1,000万台、2,000万台が見えてくる」(同)ことになり、プレイヤーの数が飛躍的に伸びることで、Appleに十分対抗できるという判断だ。

    携帯ではau Music Player、家ではau Music Portと、いつでも音楽を楽しめる環境作りを目指す

    音楽に続いて、各種サービスを提供していくことでFMC(Fixed Mobile Convergence・固定通信と移動通信の融合)の実現が目標

    さらに対応端末には新しい音楽プレイヤーアプリ「au Music Player」を搭載。Music Portとの連携でプレイリストを含む楽曲の同期が可能なほか、「音楽に注目したソーシャルエンジニアリングサービス」(同)という「うたとも」もサポートする。

    うたともは、会員制のサービスで「現在聴いている曲を聴いているほかの人は、こんな曲も聴いている」「こんな曲を聴いている人はこんな人」といった情報を、1ボタンで確認できるサービスだ。

    これは、Music Playerで聴いた楽曲の履歴は保存されており、このデータがサーバに送信されており、Music Playerで曲を聴いた際に他人の情報を取得することで、「この曲を聴いた別の人はほかにこんな曲も聴いている」ことが分かる仕組み。またユーザーの情報を登録したり、そのユーザーの掲示板に書き込んだりもできる。

    「他人の聴いている曲」を見るのは無料だが、そこからユーザーの情報にアクセス、掲示板に書き込むなどの作業には会員登録が必要で、月額315円の有料となる。「セキュリティの問題から」(同社)無料にはしなかったそうだ。

    また、この「他人の聴いている曲」を簡単にダウンロード購入できるほか、プレイリストを公開したり、ユーザー同士で交換したりすることも可能だ。なお、Music Playerは既存端末向けには提供されないため、新端末以降の対応となる。今後は標準機能にしていく考えだ。

    KDDIはこれらのサービスで、「音楽から人とつながり、つながった人から新しい曲と出会う」ことが可能になり、音楽がユーザー同士のコミュニケーションを広げ、コミュニケーションがCtoCでさらに音楽を流通させると指摘し、「新しい音楽の出会いを表現したい」(同)と意気込む。

    「これをきっかけに、携帯だけでなく、家ではPCを使う新しいライフスタイルを実現したい」と高橋氏。携帯のデータをPCで一括管理でき、さらに昨年から盛り上がっているPC向け音楽配信を取り込むことで、トータルとしてのサービスを展開、今後は音楽だけでなく電子ブックや映像など、「PCに広がるサービス」(同)の実現が期待できるという。

    「携帯とPCの先に広がる可能性を、KDDIならではの表現で提供」(同)していくことが、今回のサービスの狙いだ。

    細分化したニーズに応える

    今年は、年末までに携帯電話ナンバーポータビリティが始まる予定になっており、ユーザーの流動性が拡大すると見られている。新規参入も控えており、各既存キャリアは、新規ユーザーの獲得だけでなく、既存ユーザーの囲い込みを強化している。

    3日連続でNTTドコモ、ボーダフォン、auと新端末を発表するという、がっぷり四つの状態だが、各社とも「ニーズが細分化している」(小野寺社長)という考えは共通している。そのため、機能やサービスをすべて対応させるのではなく、端末ごとに機能を振り分け、端末の個性を強く打ち出していく方針だ。

    auは、2年連続暦年純増数でトップを維持するなど好調だ。しかし、ナンバーポータビリティを控え、「お客様の目はますます厳しくなる」(同)。それに対して、幅広いラインナップでニーズに応えつつ、商品、サービスでブランド力をさらに高め、ユーザーの「期待に応えたい」(同)考えだ。

    「今まで進めてきた、お客様に満足いただけるサービスをきっちり提供していくという路線をこのまま進める。それで十分に戦える」(同)

    発表会には、auのCMでもおなじみの「仲間由紀恵 with ダウンローズ」も登場。今日が「デビューの日」だという3人組で、「EZ「着うたフル」からの初めてのデビュー」らしい。キャラクターは、「LISMO(リスモ)」だからリス

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