NTT東西、スカパーと合弁で「ピカパー!」販社設立、多chとFTTH相乗効果狙う

NTT東日本、西日本とスカイパーフェクト・コミュニケーションズ(スカパー)は、光ファイバーを利用した放送サービス事業で提携、多チャンネルと、デジタル放送を含む地上波/BS放送の再送信サービス「光パーフェクTV!(略称: ピカパー!)」の販売と運営を担う新会社「オプティキャスト・マーケティング」をNTT東西とスカパーの子会社、オプティキャストが合弁で設立する、と発表した。光ファイバーを通じた、高速インターネット接続、IP電話、テレビ放送の、いわゆる「トリプルプレイ」サービス普及を図り、当初は、マンション向けに販売する。また、オプティキャストが現在、提供に向けて開発を進めている、一本の光ファイバー上でのトリプルプレイサービスを実現する「一戸建て向けサービス(仮称)」の販売を、来春を目途に開始する。

オプティキャスト・マーケティングは、オプティキャストの営業部門を分社化、光ファイバーを利用した映像配信サービスの加入者獲得や、コンテンツ保有者に対し、再送信の同意を求めたりすることなどまでを担う。資本金は37億円で、出資比率は、オプティキャスト51%、NTT東日本34%、NTT西日本15%となる。社長にはスカイパーフェクト・コミュニケーションズの仁藤雅夫常務が就任、従業員数は50人になる予定だ。

マンション向けサービスは、NTT東西の光ファイバー網を利用して、映像配信する「VCAST」を用いており、テレビとセットトップボックスを接続して使用する。放送、通信をそれぞれ別々の光ファイバーで伝送する2芯方式だが、来春、着手する一戸建て向けサービスは、インターネット接続、IP電話、映像配信を一本の光ファイバーで受け持つ。東京23区から提供を開始、4-6月頃には23区全域で利用できるようになる見通しだという。

このサービスでは、スカパーの擁する約280チャンネルに加え、関東地方の場合、地上波アナログの10チャンネル、地上波デジタル9チャンネル、BSデジタル10チャンネル、さらにFMラジオなど、あわせて300を超えるチャンネルを用意している。月額利用料金は、CS多チャンネルのベーシックセットに、地上波デジタル/アナログ、BSのサービス、基本料、STBレンタル料で4,000円以下、ISPが500円、Bフレッツが5,200円、IP電話が500円程度で、合計で1万円以下にしていく意向だ。競合のサービスより割安にすることを目指しているが、オプティキャストの斎藤達郎社長は「他のCATVは60-70チャンネル。競合とわれわれとの違いは、価格よりむしろチャンネルの数」だとしている。

NTTは2010年度には光ファイバーサービスのユーザ数を3,000万にすることを目標としている。現状はNTT東西合計で260万だ。有料多チャンネル放送サービスで約400万のユーザーをもつスカパーグループは、同年度までにスカパー!系サービスの800万件加入を目指している。マンション向けサービスの現況をみると、実際のサービスに入っているのが345棟、2万2,727戸、導入決定/見込みの案件をあわせると、1,213棟、13万5,851戸だ。だが、ここで、光ファイバーの情勢が大きく動いている。

ADSLの純増数は2002年のピーク時には、月間53万にまで達していた。その後もほぼ平均30-40万で推移している。しかし「この12月には5万を割るのでは。ADSLは国内全体でおよそ1,400万回線になるが、1,500万にはいかないうちに、マイナスに転じるのではないか。Bフレッツの純増数はNTT東西合わせて、この11月で15万だが、2006年度後半には、いまのADSL並みの月30万程度になる」(NTT東日本の古賀哲夫副社長)との見通しで、古賀副社長は、ADSLと光の増勢が逆転現象を起こしていることを強調する。

スカイパーフェクト・コミュニケーションズの重村一社長は「増加しているBフレッツとがっちり手を組んで、地上波デジタルプラス280チャンネルを家庭に届けるのが、エンドユーザーにとって最も便利だと考ええている。NTTとの共同販売により、光と多チャンネルが一気に普及するのでは」と語る。NTTはもともと、ブロードバンドとマルチメディアの本命はFTTHと位置づけており、多チャンネルを武器に、NTTの光ファイバーサービス普及戦略は来年度いっそう強化され、次の段階へと歩を進めるようだ。



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