ATIテクノロジーズジャパンは「Mobility RADEON X1600」の国内発表会を開催した。
Mobility RADEON X1600は、デスクトップ用のRADEON X1000シリーズの技術をそのままに、モバイル向けの機能を搭載して製品化されたものとされる。技術発表の最初のスライドは「モバイルロードマップ」。従来までの3桁のMobility RADEON Xシリーズの各セグメントのグラフィックスチップが並べられた上で、そのなかのX700の後継ポジションに今回のMobility RADEON X1600が相当している。
Mobility RADEON X1600のコンセプトとして挙げられた項目は6つ。
まずは性能面の紹介。RADEON X1000シリーズの特徴でもあるが、Mobility RADEON X1600でも製造プロセスは90nmを採用しており、より低い電圧でコアの高クロック動作が可能になったとされる。今回発表されたMobility RADEON X1600の最高クロックは475MHzで、これは130nmプロセスでLow-Kが採用された従来製品と比べ75MHzの上昇だ。
また、シェーダーに関してはピクセルシェーダー・プロセッサが12、バーテックスシェーダー・プロセッサが5と発表されているが、より詳細なスライドが紹介された。
これらパフォーマンスアップによってアンチエイリアス付きのHDR(ハイダイナミックレンジ)レンダリングが可能となり、モバイル環境でのユーザー体験が向上するというわけだ。もちろんAvivoによる映像の高画質化、デコード・アクセラレーションなども紹介があった。
そして、Mobility RADEON X1600で一番重要となる単位消費電力あたりのパフォーマンス。Mobility RADEON X1600に搭載されるPowerPlay 6.0では、Mobilty RADEON X700が搭載していたPowerPlay 5.0で実現したクロックゲーティング、クロックスケーリング、電圧スケーリング、Power-On-Demand、バランスト・モード、Dynamic Lane Count Switching(DLCS)に加え、新機能「バック・バイアス」が追加されている。
このバック・バイアスは、プロセスの微細化に伴い増大するリーク電流に着目した技術。シリコンダイそのものにバイアスをかけることでリーク電流を抑える技術と一般的に知られているが、これがモバイルにおいて有効であったとして採用された。ただ、この技術は薄型パフォーマンスモデルのMobility RADEON X1600のみに採用される(Mobility RADEON X1600がとくに効果がある)。これより下のクラスや上のクラスではパフォーマンスと消費電力のバランスからバック・バイアスの効果は薄いとして採用が見送られるという。ちなみにこのバック・バイアスによる省電力効果が20%程度。同時にクロックゲーティングは従来のシリーズよりもよりゲーティング出来る箇所を増やしよりきめ細かな電力制御が可能となったほか、DLCSで使用するPCIeレーン数を16レーンから1レーンの間で動的に変更することで1W以上のセーブが可能とされている。
発表会では、米国発表でもその採用製品として公表されたASUSTeK A7Gノートブックも披露された。ASUSTeKによれば現時点でこのモデルが日本国内で発売される予定はないとのことだが、Mobility RADEON X1600とMobile Intel 915PMチップセットを組み合わせた17型ワイド液晶搭載のデスクトップ代替ノート。グラフィックメモリとして128bit接続で容量128MBのGDDR3メモリを搭載しているとされる。
発表会では、同社代表取締役社長の森下正敏氏と加ATI Technologiesシニア・バイスプレジデントのリック・バーグマン氏も出席した。森下正敏氏は、2005年のモバイル市場における同社の取り組みを紹介、モバイル・ディスクリート市場において10四半期連続首位を維持しシェアは70%以上、そしてMobility RADEON X300/X600/X700/X800においてモバイルにおけるPCI Expressへのトランジションを成功させたと報告した。そしてノートブック市場がデスクトップ市場と比べ高い成長率であることを示すIDCの資料を示し、ATIはそのノートブック市場の順調な伸びに乗り成長していくと述べた。
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2006年のキーワードは家電とPCの融合、デスクトップ/モバイルCPUの融合、そしてWindows Vista |
Thaterシリーズなども抱える同社。GPUとメディアプロセッサで、究極的なビジュアル体験を提供していくとのこと |
そしてリック・バークマン氏は2006年のトレンドを紹介した。同氏は、2006年に予定されているIntelのViivやBlu-ray/HD DVD、HDTVなどを挙げ、家電とPCの融合が加速するあろうと述べた。他にも2006年最大のイベントとしてWindows Vistaが発表され、新たなビジュアルエクスペリメントが加速、同社ではVistaに搭載されるDirectX 10に関する製品の開発も進めていると明かした。そしてATIのミッションとして、コンピュータとコンシューマエレクトロニクスを融合させ、究極的なビジュアル体験を提供していくと述べた。
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