再利用可能で低コストなロケットが米民間企業から、近日中にも衛星を打上げ

湯木進悟  [2005/12/06]

米Space Exploration Technologies(SpaceX)は、独自に開発を進めてきた2段式ロケット「Falcon 1」を、宇宙へ向けて12月中旬以降に打上げる。ロケットは再利用が可能で、低コストで次々と打上げを行なうプロジェクトをアナウンスしている。

Falcon 1は、液体酸素およびロケット向けケロシン(RP-1)を燃料とし、打上げ後10分以内に、音速の22.3倍となる時速17,000マイル(約27,360キロメートル)まで加速して、ペイロード(人口衛星などの積荷)を宇宙空間へと安全に送り込めるとされている。Falcon 1の1段目となる「First Stage」は、2段目の「Second Stage」から切り離された後に、Irvin Parachuteが開発したパラシュートシステムを用いて海上に着水。再び利用可能な設計に仕上がっているという。

開発中のFalcon 1

すでに11月中、同社はマーシャル諸島のクワジェリン環礁にある米軍基地より、初のFalcon 1の打上げを予定していたものの、直前になって液体酸素燃料タンクのトラブルでヘリウムが失われたり、メインエンジンのコンピュータに異常が見られたりしたため、今月以降に打上げを延期。今回の打上げにあたっては、米空軍およびDARPA(米国防総省国防高等研究事業局)と提携して、「FalconSat-2」衛星が積載されることになっているようだ。

クワジェリン環礁

同社は今後、Falcon 1に続いて、5基のロケットエンジンを備えた「Falcon 5」を打上げるプロジェクトもアナウンス。たとえ打上げ後に3基までエンジントラブルに見舞われたとしても、状況によってはSecond Stageを問題なく宇宙へと送り出せる信頼性の高さがアピールされているほか、First StageおよびSecond Stageともに再利用可能になっているという。さらに、ロケットエンジンを9基に増強した「Falcon 9」によって、最高9,650kgの重量の積荷も積載可能にする計画まで明らかにされている。

SpaceXが計画しているFalcon 1 / 5 / 9のラインナップ

Falcon 1の打上げに要する費用はUS670万ドルとされており、同社は一連のFalcon 1 / 5 / 9をラインナップにそろえて、低コストの打上げサービスを広く展開していく方針を示している。

打上げを待つFalcon 1

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