今度こそ宇宙人を探し当てる!? SETI@homeが新システムに完全移行へ

    湯木進悟  [2005/11/25]

    米国カリフォルニア大学バークレー校(UC Berkeley)を拠点にして、地球外知的生命体の探索を目的に進められている「SETI@home」(Search for Extraterrestrial Intelligence at Home)プロジェクトは、昨年よりテスト運用を開始した新ソフトウェアによるシステムへ、来月から完全に移行する方針を正式発表した。

    SETI@homeは、世界中の登録ユーザーがPC上にダウンロードした専用プログラムを、インターネット上で結ぶことで、電波望遠鏡で受信した宇宙からの信号データを、世界最大規模のグリッドコンピューティング技術にて解析するというもの。電波望遠鏡が連日、地球外から受信する膨大なデータの中から、人工衛星、レーダー、その他の干渉電波、爆発エネルギーなどの信号を、解析作業によって排除し、自然には発生しない地球外からの挟帯域電波信号の捕捉を目指すことにより、地球外知的生命体の発見を試みている。

    昨年6月、SETI@homeは、これまで提供してきた専用プログラム「SETI@home Classic」とは異なった、オープンソースで開発されたプラットフォーム「BOINC」(Berkeley Open Infrastructure for Network Computing)をベースとする新プログラム「SETI@home/BOINC」の提供を開始。登録ユーザーに対しては、同じアカウントのままSETI@home/BOINCへと移行することを促して、新システムの安定性などをチェックしてきたという。すでに今春からは、新規登録ユーザーの受付をSETI@home/BOINCのダウンロードのみ対象とする方針が採用されていたようで、今回新たに、来月15日にはSETI@home Classicによる運用を終了することがアナウンスされた。

    SETI@home/BOINCに合わせて新たなロゴも発表された

    SETI@home/BOINCは、Windows / Linux / Solaris(SPARC) / Mac OS Xのマルチプラットフォームに対応。旧バージョンのSETI@home Classicと比較して、より柔軟なデータアーキテクチャを採用した拡張性に富む特徴を備えるとされている。また、地球外知的生命体を探索する際、有力候補とされる電波信号データの再観測・解析作業にスムーズに対応できたり、これまでとは違ったタイプの電波信号データを解析する新アルゴリズムを自動的に追加できたりするなど、今後のプロジェクトの発展にも期待できそうだ。一方で、BOINCをベースにした、SETI@home以外のプロジェクトに同時参加できる性能も備わっており、ユーザーは、各プロジェクトへの参加度を自由に設定して、グリッドコンピューティングによる研究の世界を効率的に広げていけるという。

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