攻撃トラフィックが50%減少 - Antinnyへの対応でACCSがMicrosoftに感謝状

    小山安博  [2005/11/24]

    P2Pの国産ファイル共有ソフト「Winny」で感染を拡大したワーム「Antinny」の攻撃により、コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)のWebサイトがダウンした事件で、MicrosoftがAntinnyの駆除ツールを配布した結果、大幅に攻撃が減少したとして、ACCSはMicrosoftに対して感謝状を贈った。ACCSの久保田裕専務理事は、「100%対策が打てているわけではないが、(解決に向けて)一縷の望みが出てきた」と語る。

    感謝状を手渡す久保田専務理事。受け取るのは米Microsoft Anti-Malware Technology Team Architect and Group PMのJason Garms氏

    Antinnyは、Winny経由で感染を広げ、亜種の一部が「www.accsjp.or.jp」に対してDoS攻撃を仕掛けるようにプログラミングされていた。最大時には、ACCSのサーバーに対して800Mbps近いトラフィックが押し寄せ、「油断していた」(ACCS戦略法務室チーフ システム担当中川文憲氏)ACCSのサーバーが停止する事態となった。

    その後、シスコシステムズの協力によるネットワーク型ファイアウォールの導入、トレンドマイクロによるAntinny駆除ツールの提供、Telecom-ISAC Japan会員ISPによる攻撃元IPアドレスのユーザーへのメール告知を行ったが、いずれも劇的な効果は出ず、最終的にMicrosoftへ協力を要請した。

    Microsoft側では日本だけで流行しているウイルスに対応することは異例だったものの、問題の大きさから「悪意のあるソフトウェア駆除ツール」でAntinnyに対応、10月の月例アップデートでツールを公開した。これにより50%以上の攻撃トラフィックが減少し、明確な効果が出た。

    今回のように、業界が団結してウイルスの攻撃に対処しようとしたのは珍しい。これほど継続的に1つの団体のWebサイトが攻撃された事例はほとんどないため、ACCS自身が認めているとおり、ウイルス攻撃の特徴や攻撃に対処するためのテストケースとして考えることができるだろう。Telecom-ISAC Japan、Microsoftとも、今回の事例に関しては詳細なデータを持っており、今後のウイルス対策の重要な資料にもなりそうだ。

    左からJason Garms氏、久保田専務理事、マイクロソフト執行役 常務 ビジネス&マーケティング担当Adam Taylor氏

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