ついに登場、最新にしてきわめて安定したバージョン - FreeBSD 6.0-RELEASE 公開

 

The FreeBSD Projectは4日(協定世界時)、FreeBSDの最新・安定版にして6系の最初のリリースとなるFreeBSD 6.0-RELEASEを公開した。The FreeBSD ProjectはFreeBSD 6.0-RELEASEがきわめて安定したバージョンであるとし、多くのユーザに採用を推奨している。

対象アーキテクチャはフルサポート[Tier 1]がi386・Sparc64・AMD64・PC98、開発中[Tier 2]がAlpha・PowerPC・IA64。実験的サポート[Tier 3]にはS/390があり、それ以外に開発されているアーキテクチャにはARM・MIPSなどがある。

インストーラ付きの成果物は世界中のFTPサーバなどを通じて配布される。CD-ROMイメージはこれまでの配布と異なり、CD1がインストーラとライブCD、CD2以降がパッケージCDとなっている。CD1はインストールと復旧用ディスクとしての両方の機能をそなえる。

FreeBSD 6.0-RELEASEカーネルでは、マルチプロセッサセーフ仮想ファイルシステムが有効になったほか、ULEスケジューラに関する多くのバグが修正され、高負荷時におけるIPIハンドリングバグの修正(FreeBSD-EN-05:03.ipi)、シングルプロセッサにおけるAPICタイマの採用などがおこなわれている。

マルチプロセッサセーフ仮想ファイルシステム(MPSAFE VFS)が有効になった点は特記に値する。MPSAFE VFSが有効になったことで、ファイルシステムIOに関する処理でBGL(Big Giant Lock)が発生しなくなった。たとえば、激しいディスクIOを伴う処理を実行するとフロントエンドで実行しているオーディオプレーヤの音飛びが発生することがあるが、MPSAFE VFSが有効になったことでこういった発生がほとんど抑えられている。MPSAFE VFSがもたらす性能向上は体感できるほど優れたもので、多くのユーザが恩恵に預るとされている。この一点において、FreeBSD 6.0-RELEASEは採用の価値があるといえるだろう。

ファイルシステムでは、ダーティUFS/UFS2ファイルシステムをマウントするときにサマリ情報の再計算をする必要があったが、バックグラウンドfsck(8)に処理が移された。このため、クラッシュ後にディスクをマウントする操作がさらに高速化されている。また、ReiserFS 3の読み込みマウントのサポートが追加された。

ネットワークでは、OpenBSDからCommon Address Redundancy Protocol(CARP)のマージ、NetBSDからif_bridge(4)ネットワークブリッジのマージ、ipfw(4)における各種機能追加、新しいNetGraphノードの追加、RSTパケットに関する改善などが行われている。CARPの採用でバランシングや高可動性を実現するための分散処理が行いやすくなる。

ユーザランドでは、FreeBSD Updateなどの要となるbsdiff(1)/bspatch(1)が追加されたほか、portsツリーのアップデートを行うportsnap(8)のベースシステムへの追加、統合パワーマネージメントを行うpowerd(8)の追加、OpenBSDからTCP接続を終了するtcpdrop(8)の追加、libarchive(3)におけるISOイメージおよびZIPアーカイブへの対応追加、その他さまざまな機能追加、スレッドセーフ化が行われている。powerd(8)によりノートPCユーザは最新のノートPCの電源管理機能の恩恵に預れるようになる。

前回同様、さまざまなハードウェア対応が追加されている他、前回のリリース以降のセキュリティアドバイザリのマージが行われている。ベースシステムに統合されているコントリビュートアプリケーションはそれぞれバージョンアップされたほか、Ports/Packagesには最新のアプリケーションが収録されている。

The FreeBSD Projectはこれまで、安定版としてのブランチと開発版としてのブランチの2つを保持し、開発版で常に開発を行いつつ成果物を安定版にマージし、安定版から最新のリリースを公開してきた。開発版から安定版へのマージ作業はMFC(Merge From Current)と呼ばれる。2ブランチ開発方式を採用することで、FreeBSDは常時最新の開発を行いながらも、サーバ業務に耐えうる安定版を定期的にリリースしてきた。

しかし、マルチプロセッサに対応させるためカーネル周辺の抜本的開発に取り組んだ5系はなかなか安定せず、開発版と安定版である5系と4系から同時にリリースを行うという異例の体制が続いてきた。2系統からの同時リリースは開発者に高い負荷をしいてきた。ようやく5系が安定したことからThe FreeBSD Projectは、従来の開発体制に戻すべくFreeBSD 6.0-RELEASEの公開に取り組んでいた。

最終的にFreeBSD 6.0-RELEASEは、当初の予定を2カ月ほど延ばし、より安定性に注力したバージョンとして公開された。FreeBSD 6.0-RELEASEは安定した5系をベースに、セキュリティフィックスや最新の開発結果をマージした次期FreeBSD安定版の最新版となる。

ソースコードから直接FreeBSD 6.0-RELEASEにアップデートする方法は、FreeBSD 5.3-RELEASEかもしくはそれ以降のバージョンからが対象とされている。FreeBSD 5.3-RELEASEより前のバージョンを使っているユーザは、FreeBSD 5.3-RELEASEにアップデートしてからFreeBSD 6.0-RELEASEにアップデートする必要がある。またGNOMEとKDEもそれぞれバージョンアップされているため、従来のバージョンアップする場合は、FreeBSD GNOME ProjectおよびKDE on FreeBSDのウェブサイトとの指示をよく読むようにとされている。

FreeBSD 6.0-RELEASE公開後に発見された問題は不具合報告として公開される。The FreeBSD ProjectはFreeBSD 6.0-RELEASEのインストールを行う前には、まず不具合情報をチェックすることが推奨される。

FreeBSD 6.0-RELEASEでは、5系の流れをくんでマルチプロセッサ/マルチスレッド化がさらに進められた。多くのサブシステムからBGLが削除されスムーズに動作するようになり、マルチプロセッサにおいてさらに性能を発揮するようになっている。サーバでもデスクトップでも移行する価値があるだろう。今後6系では7系で開発される最新の機能をマージしつつも、処理速度の高速化が取り組まれる。6系はサーバとして長く採用されるブランチとなるとみられている。



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