Telefonicaは10月28日のO2株価の終値に22%のプレミアムを付け、1株200ペンスで買収する。O2は英国、ドイツ、アイルランドの3エリアにわたる市場で展開しており、Telefonicaは固定通信事業のほか、ISP、Telefonica Movilesブランドでの移動体事業部を、本国スペイン、チェコなどの欧州諸国、メキシコなど南米で展開している。通信事業者としては世界第5位となるTelefonicaはこのところ欧州市場を強化しており、今年に入りチェコの移動体通信事業者を買収している。同社は、今回のO2買収により、欧州最大の携帯電話市場であるドイツ、英国に参入することになる。
O2は、2001年に旧国営の英固定通信事業のBritish Telecomのモバイル部門が分離してできた企業で、欧州では数少ない独立系オペレータだ。欧州の大手オペレータでは、最大手の英Vodafoneを除き、仏Orange(仏France Telecom)、独T-Mobile(独Deutsche Telekom)、伊TIM(伊Telecom Italia)、オランダKPN Mobile(オランダRoyal KPN)など、多くが固定事業者の子会社であることから、O2をめぐっては以前から各社から買収のうわさが絶えなかった。つい先日も、T-MobileとRoyal KPNが共同でO2買収を試みたばかりだった。なお、同社は今年10月より、英国市場でNTTドコモのiモードの提供を開始したばかりだ。
O2の魅力は独立企業である点だけではない。同社が英国とドイツで展開している点も強みだ。O2は現在、英国に約1500万人、ドイツに約43万5000人のユーザーを持ち、ユーザー別シェアでは、英国では同社を入れた4強がほぼ20~30%のシェアを分け合っており、ドイツでは、T-Mobile、KPNのドイツブランドE-Plusなどの後を追っている。欧州のオペレータにとって、英国とドイツで展開する意味は大きい。この2つの市場は市場規模が大きいだけでなく、先進ユーザーが多いという特徴も持つ。3Gサービスも、この2つの市場から本格化した。177億ポンドという市場を驚かせた今回の買収金額は、Telefonicaにとって、O2の英国とドイツの顧客ベースを獲得できることがいかに大きいかの表れといえる。
TelefonicaはO2ブランドを存続させる計画で、両オペレータがそれぞれの展開国で提供している日本のiモードサービスもそのまま継続するという(Telefonicaは2003年6月よりiモードを提供している)。欧州市場では現在、ほかにも02に買収を持ちかける会社が登場するのではないかという話もある。
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