一太郎の最新版、2006年2月に発売 - 文書の最終確認に配慮

大川淳  [2005/11/01]

一太郎2006、ATOK2006など、新製品群

ジャストシステムは、ワープロソフト「一太郎」の最新版「一太郎2006」を2006年2月10日に発売すると発表した。価格は21,000円。ビジネスでの使いやすさに焦点を当てており、文書を外部に公表する前に最終的に細かく点検できる「提出確認」機能を新たに搭載するとともに、校正機能の改善のほか、ユーザーインタフェースを見直し、操作性の向上を図っている。あわせて、入力システム「ATOK」、グラフィックソフト「花子」等の最新製品として、「ATOK2006」(8,400円)、「花子2006」(10,290円)、「一太郎2006&花子2006スペシャルパック」(26,250円)なども同日発売する。

「一太郎2006」は新たに「提出確認」機能を備えた。校正だけでなく、改ざん禁止やすかし文字、スタンプといったセキュリティ確保にも配慮している。また、すべてのページを並べて編集状況を参照・確認できる「ページ一覧」表示もできるほか、プレゼンテーションなどで使う「スライド」表示にも簡単に切り替えが可能だ。ページ単位の移動や削除、コピーなどの編集作業も容易になった。

「社外秘」などの「スタンプ」を入れることができる

提出確認機能のひとつ「ページ一覧」

インタフェースの点では、フェーズタブを画面左下に設置、文書作成のプロセスにそって、「アウトライン」「基本編集」フェーズといった最適な画面にすぐ切り替えられるように、コマンドバーの機能も作業画面にあわせて変わるようになった。また、ナレッジウィンドウにある機能はタブをワンクリックするだけで切り替えることができ、カスタマイズもできるようになっており、操作性を高める工夫をしている。

「ATOK2006」は、「入力作業の負荷軽減」「言葉の多様性と時代性の反映、強化」を柱としている。まず、語彙の拡充については、全国の市町村合併にともなう新自治体名を広く採用したほか、世界の観光地名、児童福祉用語、「クールビズ」「ウォームビズ」など時事用語も数多く取り入れた。また、電子辞書との連携も強化、複数の電子辞典を設定していても、辞典を切り替えることなく横断的に検索できる「自動辞典切り替え機能」を搭載した。連携電子辞典は、「明鏡国語辞典」(大修館書店)、「ジーニアス英和辞典第3版」(同)、「ジーニアス和英辞典 第2版」(同)を採用、さらに別売の「広辞苑 第五版 for ATOK 」もある。

電子辞書との連携機能

また、かな漢字変換エンジンを強化し、文章を文節で区切って文意にそった語句に変換する精度を高め、不自然な変換を減少させるようにしている。さらに、「訂正学習」を強化しているのが大きな特徴だ。たとえば、「営業推進」を「営推」と略して表記するような場合、従来「えいすい」と入力しても「英水」などと変換されてしまうが、一度「営推」と変換するとこの結果を学習し、次からは一度で変換できる。

かな漢字変換エンジンを強化

独自の略語表示を学習

そのほか、入力した読みから推測される候補を複数表示する「推測候補モード」を新搭載、「いつも」など特定の語を数文字入力するだけで、「ありがとうございました」「すみません」など、それに続く変換候補を自動的に複数表示し、候補を絞り込み、入力作業を迅速化できるようにしている。

「推測候補モード」

さらに「今日」「明日」といった言葉の入力で、実際の日付に変換する「日付入力支援」を搭載するとともに、西暦と年号の変換にも対応、「2005/10/31」と入力して「平成17年10月31日(月)」に変換することができる。校正支援機能の強化点としては、「気が置けない」「役不足」など、本来の意味を誤って理解されている可能性がある語句は、入力した際、注意を促す新機能も搭載している。

日付入力支援機能

一方、マイクロソフトのWordとの互換精度を向上させ、文字や罫線の読込などの点でより正確な再現が可能になり、表などを含んだWord文書のレイアウトが崩れることなく一太郎上で表示される。XML形式のファイルフォーマットであるOpenDocumentへの読み込み、書き込みができる追加モジュールを、来夏に無償提供する予定もある。

「花子2006」は、オートチャートやブロック図形に、補足や解説などの注釈を入れられる「コメント」機能を搭載した。オートチャートなどの編集や移動に応じて、コメント図形も追従、編集作業をしやすくしている。図形の透過処理も向上させ、ベン図など、複数の図を重ねて表示するような場合、重なった部分の色が混ざって表示される。

花子2006では重なった部分は、色が混ざった表示に

また、他のアプリ―ケーションで作成したデータを活用できるよう、連携機能を向上させた。最新の「AutoCAD 2006」までのDXFファイル形式に対応したほか、PowerPoint形式のファイルを読み込んだ場合の精度を高くしている。

同社の浮川和宣社長は「1年でバージョンアップしてしまうのか、との声もあるが、当社では、日々さまざまなアイディアが生まれ、具体化に向け動いている。それらの研究テーマへの取り組みの成果を実際に使ってもらいながら、新たな開発の大きな流れをつくっていきたい」と述べている。

ジャストシステムの浮川和宣社長

同社は先日、「一太郎」「花子」のヘルプ機能について、松下電器産業が自社の特許侵害を主張、同社を提訴していた件で、控訴審で勝訴し、権利侵害でないことが認められている。この訴訟の影響について浮川社長は「新製品のインタフェースは、訴訟案件に該当しないようなデザインに統一した。売り上げについては、個々にはマイナス面もあったが、プラスになった点もあり、全体的には影響はなく、今後もないと考えている」とした。

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