韓国では現在、オンラインゲームアイテムの現金取引が議論の的となっている。そんな中、韓国のオンラインゲーマーの17%が、100万ウォン(約10万円)以上のゲームアイテムの取引をしたことがある、という調査結果が発表された。価格比較サイトのDanawaがオンラインゲームアイテムの取引専用サイトのitemBayと協力、9月30日から10月14日までの15日間、1,208人を対象に設問調査を行った結果、明らかとなった。
今回の調査における、「オンラインゲームアイテムの現金取引」の方法としてはitemBayを通しての取引を指している。itemBayは、オンラインゲームアイテムと現金のやり取りを、個人間でスムーズに行えるようなシステムを提供している、人気・知名度ともに高いオンラインゲームアイテムの取引専用サイトだ。具体的には、まずは購買者がitemBayにアイテム代を振り込み、アイテムの受け渡しがオンライン上で完了したという報告を受けた後、itemBayが販売者にアイテム代を振り込むという仕組みとなっている。
調査によると、最近売り買いした中で、一度にどれほどの金額を取引したか、との質問に対する回答は、1万ウォン(約1,000円)未満が4%(44人)、1万~10万ウォン(約1,000~1万円)未満が19%(233人)、10万~30万ウォン(約1~3万円)未満が14%(170人)、30万~50万ウォン(約3~5万円)未満が7%(79人)、50万~100万ウォン(約5~10万円)未満が6%(75人)、100万ウォン(約10万円)以上が17%(209人)。「取引したことがない」と答えたのは33%(398人)だった。この調査により、7割近くのユーザーがゲームアイテムの現金取引を行い、かつ、4割を超えるユーザーが約1万円以上の高額な取引を行っている現状が明らかになった。
このような結果に関してDanawaでは「アイテム取引がネティズンにとって深く根付いているようだ」との分析を行っている。また、一方で「Danawaは会員の大部分が20~30代。アイテム売買のスタイルに関しては職業別に傾向があって、会社員の場合はゲームを長時間プレイする時間がない分、アイテムを買って補うことが多く、高額取引に結びつく場合が多い。また、販売している人の多くは無職となっている。つまり、お金を得る目的でアイテムを販売する人もいるということだ」と同社担当者は語っている。
オンラインゲームアイテムを売買する傾向は、Danawa担当者によると「『リネージュ』を代表とする、人気MMORPGのサービス開始から2年ほど経った2000年前後に顕著になり始め、itemBayのようなWebサイトもオープンした」という。
しかしながら、貴重なアイテムの取引をめぐって詐欺や暴力事件が起こるようになると、マスコミはこれを頻繁に取り上げるようになり、オンランゲームアイテム取引問題は社会問題化した。
こうした問題に対し、公的機関でも対策を打ち出している。17日、韓国の公正取引委員会は、11のゲームメーカーに対し、オンラインゲームの利用約款を改めるよう喚起した。これらのメーカーはいずれも、アイテムの有無がゲームの進行を左右するMMORPGを提供し、かつ多くのユーザを抱えている大手のメーカーだ。
この発表の中には、個人間でのアイテム売買禁止を約款に盛り込むように、との条項が含まれている。同様の内容については、2000年にも同委員会によって喚起されたが、ユーザー側からの反対意見もあるほか、Danawaの調査にも見られるように「itemBay」などのWebサイトを通じて、大きな金額が動いているのが現状だ。
公正取引委員会が、個人間のアイテム売買を禁止するよう一部企業に呼びかける一方で、アイテム取引専用のWebサイトが存在するという、ある種の矛盾が生じているわけだが、これに対して同委員会担当者は「現在、オンラインゲームアイテムの売買を制限する法律がない状態だ。個人的な売買を禁止するには、ゲームメーカーやWebサイト運営会社などの約款項目に取り入れるしかない。その約款の内容は基本的に、企業の判断に任されている」という。現在、同委員会の呼びかけにより、アイテムの個人間取引を禁止するゲームメーカーが出始めているが、「itemBay」のようなアイテム取引サイトでは個人間取引を認めるなど、約款内容が会社ごとに異なるという状況が生まれている。
「オンラインゲームアイテムの売買に関しては、とくに青少年がアイテムを得ようと学校にも行かずゲームをし続け、それを現金化するなどの問題が深刻だ。ゲームのアイテムは、ひとつ手に入れるだけでも大変な時間と労力がかかるため、ゲーム中毒者の発生にもつながっている。また最近では、オンラインゲームのアイテムを専門に売りさばくグループまで登場してきている」と、公正取引委員会担当者は語る。
こうした状況に対しては、ゲーム産業課を有する文化観光部が、法律制定する方向ですでに動き始めているという。犯罪や中毒者などの問題が深刻な今、一刻も早い対策が求められているのもまた事実だが、この法律が施行されればアイテム取引サイトは苦しい立場に立たされ、反対するゲームユーザーの声がさらに大きくなることなどが予想される。
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