アナログ放送、本当に終了して大丈夫? 2010年のデジタルTV普及状況を予測

湯木進悟  [2005/10/03]

英Informa Telecoms & Mediaは、世界のデジタルTVの普及状況などを予測した最新調査レポート「Global Digital Television - 5th Edition」の発表を行った。今後も世界各地でデジタルTVの利用が進むと見られているものの、アナログ放送からデジタル放送へと完全に移行できる状況が整うのは、まだ先の話になるとの見通しも示されている。

同レポートは、北米・南米・欧州・中東・アジア太平洋地域の45カ国が調査対象となっており、同地域全体で、今年は新たに約3,000万世帯がデジタルTVの利用を開始すると予測。2005年末の時点で、TV視聴世帯の13%が、デジタルTVの利用世帯になると見られている。また、年内には北米のデジタルTV利用世帯が全体の53%へ、西ヨーロッパのデジタルTV利用世帯が全体の31%に到達すると予測されている。

しかしながら、今後もデジタルTVは急速に普及すると考えられるものの、2010年末の時点で、同地域全体のTV視聴世帯にデジタルTV利用世帯が占める割合は、3分の1にも満たない32%と予測。TVを視聴する12億1,300万世帯のうち、依然として7億1,100万世帯は、引き続きアナログ放送を受信する環境しか整っていない状況にあるとされている。

今回の調査を率いたAdam Thomas氏は「今後10年以内にアナログ放送を終了してしまうことを目指す各国政府の計画は、残念ながら現実的ではない危険性も示された。もしも強制的にアナログ放送を終了させてしまえば、消費者団体を始めとする各方面から訴えられる危険さえ存在している。多くの市場で、アナログ放送の後継にデジタル放送があるのは当然かもしれないが、様々なプラットフォームを自由に選択できる余地を残した政策も必要である」とコメントした。

なお、2010年末の時点で、同地域全体のデジタルTV利用世帯のトップを占めるシステムは、2億3,000万世帯が利用するとされるケーブルTV。それにデジタル衛星放送が、9,200万世帯と続いており、地上デジタル放送のみを利用する世帯は、約4,500万世帯に上ると予測されている。

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