ソニーマーケティングは、大画面薄型テレビ「BRAVIA(ブラビア)」シリーズを発表した。従来の「WEGAシリーズ」を継ぐ新シリーズで、薄型TVモニタ市場において元気のなかった「家電のソニー」復活をかけた意欲作だ。32V~46V型までの液晶テレビ3シリーズ6機種、50V型と42V型の液晶プロジェクションテレビ2機種、計8機種がラインナップとして用意された。発売は10月1日から順次開始で、価格はいずれもオープンプライス。
すでに米国では発表されていたBRAVIAシリーズ。今回国内でも発表された同シリーズは、40V型を中心としたラインナップ。ソニーマーケティング執行役員の鹿野清氏は、赤を基調とした広告を指しながら「日本全国を"BRAVIA Red"に染めていく」と意気込みを語る。
最上位モデルとなるのが、1920×1080ドットのデジタルハイビジョン放送をそのまま再現できる「フルスペックハイビジョンパネル」を搭載した「Xシリーズ」。46V型(「KDL-46X1000」)と40V型(「KDL-40X1000」)の2モデルが提供される。
最大の特徴は、韓国Samsung Electronicsとソニーの合弁会社であるS-LCDが開発した新型の液晶パネル「ソニーパネル」を採用した点。液晶の1ドットごとに、輝度の異なる2つのサブ画素を備え、それを独立して制御することで、従来方式のパネルよりも色味、輝度ともに広い視野角を実現するなどした高性能のパネルで、視野角は上下左右178度、コントラスト比は1300:1、応答速度は8msを達成した。
また、NTSC比で91%、sRGB比では約130%という広色域のバックライトシステム「ライブカラークリエーション」、高い精細感、質感などを再現する高画質回路技術「DRC-MFv2エンジン」を搭載するなど、高い画質の実現を狙った。
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視野角のテスト。(写真左)手前からソニーパネル、ASV方式の液晶、IPS方式の液晶。写真右は奥からソニーパネル、ASV、IPS。この写真では分かりづらいが、ASVに比べるとソニーパネルとIPSは、角度を変えてみても色味も輝度も変化は少ないが、IPSは角度を変えると画面の奥の輝度が低下するが、ソニーパネルはその変化も少ない |
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そのほか、テレビ用に最適化されたフルデジタルアンプ「S-Master」、頭部伝達関数理論をベースとして、バーチャルサラウンドを実現する「S-Forceフロントサラウンド」、旧液晶テレビシリーズ「WEGA」でも採用されていた独自UI「XMB(クロスメディアバー)」、DLNAガイドライン対応予定、So-net提供によるテレビ専用ポータル「TV(テレビ)ホーム」などのインターネット対応、HDMI端子、PC入力端子、1080p対応D5端子といった豊富な入力端子を搭載。
テレビチューナーとしては、地上・BS・110度CSデジタル、地上アナログのフルダブルチューナーを内蔵したことで、2画面同時視聴や外部機器への録画をサポートする。
安全性への配慮から、テレビを固定する転倒防止ベルトを標準で同梱。さらに本体が前後45度以上傾くことでセンサーが反応、自動的に内部回路の電源をスタンバイにする。これにより、地震時に電源の入ったテレビが転倒して破損することで起きる二次災害を防止する。
本体サイズは46V型が125×78.9×30cm(スタンド含む、以下同)、約43.4kg、消費電力は340W。42V型は112×71.2×30cm、36kg、消費電力は285W。実売想定価格はそれぞれ65万円前後、55万円前後。発売は11月20日だ。
リビングのデザインに応じてカラーリングとデザインを分けた「Vシリーズ」と「Sシリーズ」は、Vシリーズが光沢のある黒を基調としたデザイン、Sシリーズがより薄型でシルバーを基調としたデザインを採用。テレビとしての機能はほぼ同等だ。
両シリーズとも、Xシリーズと同等のソニーパネルを搭載。広視野角、高コントラスト、高速な応答速度を実現した。しかし、パネル自体はデジタルハイビジョン放送の1080iの映像をそのまま表示できず、WXGAでの出力となる。
高画質化回路も「高集積ハイビジョンビデオプロセッサー」となり、デジタルアンプの採用と「TruSurround」などの「TruSurround DIGITAL 5.1CH」機能を搭載するなど、高画質化・高音質化は図られているものの、Xシリーズよりスペックを落とし、価格を抑えた。コストの問題などからHDMI端子は省かれたが、PC入力、D4映像入力端子×2などインタフェースは備える。チューナーは地上・BS・110度CSデジタルチューナーを1基内蔵する。転倒防止ベルトは同梱されるが、傾きを検知してスタンバイ状態へと移行するセンサーは搭載されていない。
Vシリーズは40V型の「KDL-40V1000」と32V型の「KDL-32V1000」、Sシリーズは同サイズの「KDL-40S1000」「KDL-32S1000」の4機種が用意される。本体サイズは、KDL-40V1000が101.5×72.3×37.1cm、32.4kg、KDL-32V1000が80.8×58.8×30.9cm、21.1kg、KDL-40S1000が99.9×74×37.1cm、33kg、KDL-32S1000が79.2×60.8×30.9cm、20.9kg。
発売はVシリーズが10月20日、Sシリーズが10月1日で、実売想定価格は40V1000が43万円前後、32V1000が31万円前後、40S1000が41万円前後、32S1000が29万円前後。
より大型のテレビをより低価格でほしいユーザーのために、液晶プロジェクションテレビ「Eシリーズ」も準備。新開発のデジタルハイビジョン対応小型液晶「ソニーパネル」を3枚使用した3LCD方式のテレビで、独自の光学エンジン、新設計のリフレクター、高画質化回路「DRC-MFエンジン」などの搭載により、高い色再現性と目に優しい自然な映像の再現を可能にした。
100Wランプの採用で工学エンジンの光効率が向上、同社の既存のプラズマテレビと比べ、50V型で半分以下の消費電力を達成したほか、光学エンジンの小型化、映像信号の明るさレベルに応じて光量を自動調整する「アドバンスト アイリス」機能搭載などの特徴を備える。
テレビチューナーは地上・BS・110度CSデジタルハイビジョンチューナーを内蔵。TruSurround XT/TruSurround DIGITAL 5.1CHといったサラウンド機能、HDMI入力端子、D4端子、PC入力端子などの充実した入力端子も搭載した。
50V型の「KDF-50E1000」、42V型の「KDF-42E1000」の2機種を用意。本体サイズはKDF-50E1000が1184×827×408mm(スタンド別売)、33kg(同)、KDF-42E1000が999×722×357mm(同)、28kg(同)。実売想定価格はそれぞれ40万円前後、33万円前後で、発売は10月20日から。
ソニーは、ブラウン管ではトリニトロンで先導的立場をとったが、薄型テレビでは出遅れた。エレクトロニクス事業が不振のソニー復活のためには、象徴であるテレビ事業での巻き返しが重要視されている。ソニーの井原勝美副社長も、今回のBRAVIA投入でテレビ事業での存在感を打ち出したいと語る。「国内では、33インチ以上のマーケットで、台数シェア30%を獲得したい」(鹿野氏)考えだ。
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