韓国Cyworldが法人向けミニHPサービス開始 - 個人会員と交流を

佐々木朋美  [2005/08/09]

法人向けサービス「TOWN」とは

TOWNのトップページ(写真提供: SK Communications)

SK Communicationsは、約1,500万人の個人会員を確保する韓国のミニホームページサービス「Cyworld」において、企業・団体など、法人に向けたサービスを開始したと発表した。

今回新たに提供されることとなったのは「TOWN」というミニホームページサービスだ。ここでは個人がミニホームページを開設するのと同じように、法人もオンライン手続きを通じた加入ができ、開設期間の制限や登録費用なども不要で、簡単にミニホームページを設けられることが特徴となっている。開設したミニホームページ内では、企業プロフィールの紹介や、商品PRなどを自由に行うことができる。

TOWNに入会できるのは、事業者登録証を持つ「個人事業者」、公益を目的として設立された、非営利の「社会貢献団体」、法人登録証、事業者登録証など持っている「法人/団体」、海外に事業所がある「海外事業者」に分けられている。TOWN Webサイトで入会手続きをする際には、これら4種類の中から事業形態を選んで入会手続きを行わなければならない。法人登録番号や設立年、代表電話番号などの入力が求められる点は個人の場合とやや異なるものの、それさえ正しく入力すれば会員登録は終了する。

ミニホームページ内のメニューは、プロフィールや写真集、掲示板、リンクなどのほか、壁紙や家具などでコーディネートできるミニルーム、着せ替えをして楽しめるアバターなど、個人用のミニホームページと同様の構成となっている。

個人ミニホームページと違うのは、プロフィールには企業/団体紹介や業務/活動内容などが、写真集には商品や活動報告も兼ねたイベント写真、掲示板やペーパー(メールマガジン)にはキャンペーンやイベント案内などが載せられている点だ。

また、TOWN会員は、個人会員に対して一寸(限られた親しい会員同士が結ぶ関係。メールアドレスなど、より深く広い情報の公開・共有ができる)申請をできないようになっている。これは企業側による不要なメールの発信を防ぐためで、個人会員と法人のコミュニケーションはおもに訪問録や掲示板などで行われている。こうしてTOWNで得た情報を友達に知らせられる「情報プレゼント」という機能もある。

また、ミニホームページを通じた商品販売も行えるようになっている。決済システムは、SK Communicationsが運営するポータルサイト「NATE」内にあるショッピングサービス「NATE MALL」と同様のものを利用する。企業は、同時にNATE MALL内に設けられている「TOWN SHOP」に入店することとなる。ミニホームページにTOWN SHOPへのリンクを張ると、そちらで決済や販売が行われる仕組みだ。ミニホームページ上で直接決済ができるかどうかに関しては、SK Communications担当者によると「現在、準備中だが、将来的には可能となる予定」だという。

TOWNのミニホームページをジャンル別に整理したカテゴリを見てみると、開設されているミニホームページの中でもっとも多いのは、現時点で「生活」の584件、続いて「政治/社会」(184件)、「芸術/エンタテインメント」(144件)、教育/学問(114件)の順となっている。さらに生活カテゴリの中でも、もっとも多いのは「ファッション」で、半分以上を占める294件の登録数となっている。

韓国文化財庁が運営するTOWNミニホームページ。若い世代の、文化財に対する関心の高さをうかがうことができる(写真提供: SK Communications)

ファッションモデルによるTOWNミニホームページ。ファッションコンサルティングなどを行っている(写真提供: SK Communications)

個人会員とのコミュニケーションを主目的とした「TOWN」

TOWNがスタートする前、法人向けサービスがCyworldにまったくなかったわけではない。法人などが有料かつ期限付きでミニホームページを開設し、企業の広報などを行うことができる「ブランドミニホームページ」というサービスが、現在も提供されている。ブランドミニホームページがTOWNと異なるのは、広告性の高いサービスであるということだ。たとえばCyworldのトップページにバナー広告を出したり、スキンなどをCyworldで用意されているものだけではなく、別途用意し利用できるなど、Cyworld上で企業広告を行うためのサービスが有料のパッケージとなって提供されている。

それほどCyworldをPRに利用しようという企業は多い。メーカーによるポスター公募展や、メンズアパレル企業のチェーン店によるファッションコーディネート紹介、携帯電話キャリアによる20代ユーザーに向けたPRなど、さまざまな形でのマーケティングがミニホームページ上で展開されている。

一方TOWNは、企業や団体などの法人と、Cyworldが確保している約1,500万人にのぼる会員との、より密で深い双方向コミュニケーションを目的としている。SK Communicationsによると「(Cyworldは)これまで個人間の双方向コミュニケーションの窓口となっていたが、新しく登場したTOWNは、法人事業者と個人とのネットワークを構築し、提供するという意味で、ショッピングモールなど既存のサービスとは一線を画している」と説明している。

同社の発表によると、オープン前に行われていたベータテストでは、すでに2,000以上のミニホームページが開設されたという。オープン後にはTOWN内の検索サービスも提供されるなど、継続した充実が図られている。韓国最大級のミニホームページサービスCyworldが提供するだけに、今後の展開にも注目が集まりそうだ。

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