日立がサポート事業強化、子会社を統合し導入・運用・保守までサービス提供

日立製作所は、企業の情報システムをサポートするサービス事業の強化を図り、同事業分野を担当する二つの子会社を10月1日付で合併させる。新会社はマルチベンダー・マルチプラットフォームに対応、ハードとソフトの両方を扱い、システムの構築、運用から保守までを包含するサービスを提供、2005年度で2,500億円の売上を目標とする。また、統合による規模拡大により伸長を図り、この領域での業界首位を目指す。新会社は日立の100%出資子会社となり、資本金は50億円、従業員数は約4,500人で、統合に伴う人員削減などは予定されていない。また、当面は株式を公開しない意向だ。

今回合併するのは、日立電子サービス(以下 日立電サ)と、日立オープンプラットフォームソリューションズ(以下 日立OPSS)。存続会社は日立電サで、同社の百瀬次生社長が引き続き社長となる。両社はいずれも日立の100%子会社だ。

日立電サはシステム運用・保守技術力に実績があり、全国310ヵ所にサービス拠点をもつが、ハード主体だった。日立OPSSは、SolarisやHP-UX、Oracleなどのオープンプラットフォームを用いたシステム構築で、システム設計、性能の調整、最適化などのコンサルティングといった技術支援サービスやSIを得意とするが、全国展開するだけの拠点、組織網がなかった。また、これら2社は別々の企業であることから、顧客からの要望に一元的に対応することが十分にはできない面があったという。そこで両社が相互補完し、ハード、ソフト、オープン系システムまでを扱い、企画、調達から構築、保守までを1社で統合的に支援できる態勢を整える。

日立電サの百瀬次生社長は「情報システムには高い信頼性が求められている。サポートサービスをワンストップ(一度依頼すれば、必要な業務はすべて完結できる形式)で、ハード、ソフトを問わず実行してほしいとの顧客からの要請に応える。顧客に安心を提供できる会社にする」と語る。

日立電子サービス社長 百瀬次生氏

日立では、サポートサービスの市場を重視し、高収益をあげていける構造の確立を目指す。同社の情報・通信グループ 副グループ長の篠本学常務は「ITは複雑化が進んでおり、ユーザーはITを意識せずに利用することを望んでいる。導入、運用から保守までのケアをするのは必然だ。また、そのような要望も増える。他社の優位に立って、(この分野の事業を)伸ばしていくことが重要になる」と話す。

日立製作所 情報・通信グループ副グループ長の篠本学氏

新生日立電サは、2008年度には売上高で3,000億円に拡大したい考えで、サポートサービス事業の市場で「ナンバーワン」(篠本常務)獲得を見込んでいる。ただし、営業利益などの計画は公表されなかった。ちなみに、同業の大手としては、NECフィールドサービスが2004年度で2,415億3,900万円、富士通サポートアンドサービスは同じく、2,405億7,800万円だった(いずれも連結)。



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