英Picsel Technologies、携帯電話向け万能文書ビューアを日本でデモ

佐藤晃洋  [2005/07/11]

携帯電話向けのフルブラウザやマルチフォーマット対応のドキュメントビューアなどの開発を行う英Picsel Technologiesが7日、東京・半蔵門のイギリス大使館においてプレスカンファレンスを開催した。同カンファレンスでは、同社の開発したブラウザやビューアを搭載した携帯電話やPDAによるデモンストレーションが行われた他、同社の製品の技術的な概要に関する解説が行われた。

冒頭で説明に立ったPicsel Technologies日本法人のアリ・アドナン社長は、同社の開発した携帯端末向けブラウザが既にNTTドコモの「シグマリオンIII」や「SH900i」以降のSHシリーズなどに搭載されているほか、先日発売されたばかりのドコモのビジネスFOMA「M1000」や近日発売予定のauの新機種「W31CA」などでは、携帯メールの添付ファイルとして送られたWord/Excel/PDFなどのドキュメントビューアとして、同社のソフトウェアが使われていることなどを紹介し、一般には同社の名前はあまり知られていないものの、既に同社の技術が広く普及していることをアピールした。

右からアリ・アドナン氏、イムラン・カーンドCEO、マジッド・アンワー氏。

その上で、同社のチーフサイエンティストを務めるマジッド・アンワー氏が、実際に端末を使ったソフトウェアのデモを行いつつ、同社の製品を紹介した。同氏によれば、同社のソフトウェアは基本的にARMアーキテクチャのCPUに最適化されているものの、それ以外のCPU(x86、SH-Mobile、MIPS等)に対応したバイナリも基本的に開発は完了しており、OSプラットフォームもWindows MobileやLinux、SymbianOS、ITRONなど多くのOSで動作を確認済みだという。また最低スペックはARM7コアのCPUの場合で64MHzのクロックがあれば動作するという。

実際のデモでは、WebブラウザでAmazon.comを開きながらページを自由に拡大・縮小したり(TrueTypeフォントを内蔵しているため、フォントの拡大時にもジャギーは出ない)、同時に再生している動画の映像をWebブラウザの上に重ね合わせたりといった作業を、複数の端末を取り替えながらアピールしていた。中でも重ね合わせ処理についてはプログラムの種類等の制限はなく(例えば対戦型ゲームをプレイしながら、そのゲームで対戦している相手のテレビ電話の映像をゲームの上に重ね合わせるといったことも可能)、重ね合わせられる画像の数もソフトウェアの仕様上は「メモリが許す限りいくらでも可能」というから驚かされる。

動画
このようにフルブラウザでスムーズなWebページの拡大・縮小が可能。フォントのジャギーもほとんど見られないが、拡大後再描画が行われるまで一瞬間が空く(WMV形式 20秒 961KB)

PDFファイルに埋め込まれたゲームアプリを動かしながら、同時に再生している動画をゲームの上に重ね合わせるデモ。かなり重い処理だがスムーズに動いている

Vodafone 702NK(NOKIA 6630)の上で動画再生を行うデモ

これらのソフトは基本的にはOEM先のハードに組み込まれた形でユーザに提供されるが、Picsel Technologiesのイムラン・カーンドCEOは「このブラウザソフトを単体でユーザに提供するような計画は無いのか」といった報道陣の質問に対し「今後前向きに検討していきたい」と返答していた。

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