P2PサービスのMashboxxがSony BMGと正式契約、1曲99セントで販売

米Mashboxxは29日(米国時間)、Sony BMG Music Entertainmentと楽曲ライセンスの正式契約を結んだことを発表した。同社は、P2Pを利用したコンテンツ配信サービス提供の準備を進めており、まもなくベータサービスを開始する予定だ。

Sony BMGとの契約によって、Mashboxxは初のメジャーレーベルを獲得することになる。Sony BMGは楽曲を1曲99セントで販売する計画で、ユーザーに対して購入前に楽曲全体を数回試聴できる権利を提供するという。

MashboxxのWayne Rosso、CEOは、P2Pファイル交換ソフトを開発するGroksterの創業者として知られている。Groksterを去った後、著作権を保護したP2Pサービスを提供するためにMashboxxを立ち上げた。

そのMashboxxに著作権保護の仕組みを提供するのは米SNOCAPである。SNOCAPはNapsterの生みの親として知られるShawn Fanning氏が中心となっている会社だ。デジタル指紋技術を使って楽曲を識別し、レーベルやアーティストなどの権利を保護しながら合法的に音楽をオンライン販売できる技術を開発・提供している。

米国では6月27日に、P2Pソフトを配布しているGroksterに対して、ユーザーによる著作権侵害の責任を認める判決が下された。この訴訟は、家庭用ビデオの私的録画をめぐってSonyと映画会社が争った、いわゆる「ベータマックス訴訟」と比較されることが多い。ベータマックス訴訟では、ユーザが複製権を侵害していることを知りながら販売を続けるのは違法だという映画会社側の主張に対し、著作権を侵害しない利用法がある限り技術そのものを禁止することはできないとSonyが主張。最終的にSonyの言い分が認められた。

"著作権侵害の可能性"と"自由な技術開発"の綱引きという見方では、Grokster訴訟はベータマックス訴訟と逆の結果になったとも言える。そのベータマックス訴訟を勝ち抜いたSonyがMashboxxに積極的に協力しているというのも注目点だ。Grokster訴訟判決直後というタイミングを考えると、今回の発表には、著作権侵害を目的としないP2Pサービスをアピールする目的が含まれている可能性は高い。



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