韓国情報文化振興院は、今年100余名のインターネット中毒専門相談員を養成すると発表した。同院はおもに、心身に障害のある人や老人など、情報通信による恩恵を受けにくい人たちのために活動している特別法人だ。2002年からは「インターネット中毒予防相談センター」をもうけ、同センター内や電話、メールを通じて、インターネットの世界から抜け出せずにいる人たちの相談にも当たっている。
2002年から2004年までの3年間、同院では相談員養成のための教育を行うことで、毎年80余名、延べ251名のインターネット中毒専門相談員を輩出してきた。今年は相談員の必要性の高さを考慮し、例年を20名上回る100余名の育成を行う予定だ。これにより今年上半期に誕生するインターネット中毒専門相談員は、52名となる。インターネット中毒者には青少年が多いこと、そして地方で増えているという最近の傾向から、受講者は青少年の心理相談などを行っている人や、地方在住の相談員などが多いという。
韓国では2002年頃からインターネット中毒が深刻な社会問題となっている。チャットやゲーム、ブログなどに夢中になり、インターネットの世界から抜け出せなくなることで、対人関係をうまく築けなくなり、社会復帰が困難になるといった問題を引き起こしている。
さらにこうした中毒が、とくに中学生に多いのも問題のひとつだ。同院発表のインターネット中毒相談実績によると、2002年から2005年5月までの相談者数は、小学生5095件、中学生2万295件、高校生6107件、大学生220件、学生の子どもを持つ保護者812件、社会人658件、その他184件となっている。なかでも今年1~5月の中学生の相談数は7291件と、5ヶ月だけでも昨年1年間の8909件に迫る勢いだ。
また最近は、都市よりも地方在住の青少年が中毒になる例が多いという。その理由として同院相談員は「地方には同院のような教育機関が不足していること。また文化施設や行事などが都市と比べ不足しているため、インターネットに集中しやすい環境でもある」と述べている。
韓国情報文化振興院による教育は、専門性の高いインターネット中毒専門相談員の育成を目的としており、教育を受けると資格も付与される。教育は6日間・全40時間にわたって行われ、8人のインターネット中毒専門相談講師による講義のほか、「青少年のデジタル文化心理」「インターネット中毒予防プログラム」「インターネット中毒の事例と対応」などの教材を利用した教育を中心に行われる予定だ。資格を受けるには条件があり、現在相談員として働いている人か、大学で相談心理学もしくは教育心理学を学んだ人が対象となる。
資格を得た相談員は、相談センターでインターネット中毒者の相談にあたるほか、学校へ派遣され、複数の生徒が一緒になって行うグループ相談を実施したり、インターネット中毒予防特別講義の講師をつとめるなどして、治療だけでなく予防のための活動も積極的に行っている。
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