ホームネットワーク、ZigBee技術で躍進なるか - 韓国展示会

佐々木朋美  [2005/06/08]

ホームネットワークでよく利用される規格のひとつにZigBeeがある。Bluetoothと同種の技術であるZigBeeは、Bluetoothよりも伝送範囲は短いものの、省電力で低コストという利点があるため、家庭内での利用に向いている。5日まで韓国ソウル市で開かれた「2005 スマートホーム & ホームネットワークショー」で展示を行っていた中にも、いくつかZigBeeを取り入れた技術の展示があった。

SD Systemは、現在開発中であるというZigBeeによるホームネットワークシステムを公開していた。このシステムでは、温度・湿度のモニター、ガス栓管理、ドア・玄関監視、照明・カーテン操作などができるようになっており、システム全体の制御や外部(インターネットや電話)との連動は、ホームゲートウェイが一手に引き受ける。動作状況は専用の液晶ディスプレイでチェックでき、音声案内もしてくれる。

じつはこれは、すでに実用化されているシステムにZigBeeを適用したものだ。ただし現在は、ZigBeeではなくケーブルによってネットワークが構成されているため、このシステムをあらかじめ組み込んでいる家以外では、設置に手間がかかるうえ、コストもかさんでしまう。そこで家庭で使いやすいZigBeeの適用を考案、開発が進められているという。現在はマンションの建設と共に組み込まれている同システムだが、ZigBeeによるシステムが完成すれば、現在の住宅への導入がより容易になる見込みだ。

SD Systemによる、ZigBeeを利用したホームネットワークシステム。

SD SystemのホームネットワークはZigBeeの低コスト性を活かしているケースだが、他ではメッシュネットワークが構築できるという利点を活かしたシステムも紹介されていた。それがNURI Telecomによる、多様なネットワークシステムである。

同社のシステムはすでに実用化されているものが大部分で、とくに電気などの使用料を遠隔で検針するシステム「AIMIR」に関しては、日本からの引き合いもあるという。AIMIRは電気などの検針機に専用の「ZigBee検針機」を取り付けると、そのデータがZigBeeにより近くのゲートウェイに送られ、さらにそれがネットワークを通じて管理センターに送られることで、遠隔でもリアルタイムの検針が可能となる。万が一ゲートウェイが機能せずとも、メッシュネットワークにより近い検針機同士の独立したネットワークが構成されるため、ネットワーク全体が機能しなくなるということはない。

同社は、電気やガス、水道などをまとめて検針できるシステムにおいて、情報通信部主催、SK Telecom主導で行っているホームネットワークの試験事業に参与しているという。上記システムは現在企業で利用されているというが、こうした事業への参与により今後は一般家庭にも普及すると見られる。

NURI Telecomでは、こうしたZigBee技術を応用することで、ビル内での人物の位置確認、自動販売機の在庫管理、ガソリンスタンドでの料金計算などのシステムも開発しており、ZigBeeを中心とした多様なソリューションを提案していた。同社は日本での積極的な展開も計画しており、2001年に日本法人も設立済みということで、今後注目していきたい。

「AIMIR」と書かれている箱型の検針機が、ZigBee通信を行う。既存の検針機につけるだけで5年は利用できるという。

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