インタラクティブなTV、いつでも子どもの位置確認 - auが新サービス

      [2005/05/23]

    KDDI、沖縄セルラー(au)は、インタラクティブにTV放送を楽しめる「EZテレビ」などの新サービスを6月中旬から開始、それに対応する携帯電話の新機種「W32SA」「W31CA」「A5511T」「A512CA」を順次発売する。新サービスは、音楽と映像の楽しみ方をさらに広げる、などとしており、2006年から始まる番号ポータビリティ制度に向け、新サービスや新端末の投入により顧客の「満足度を挙げていく運動を徹底」(取締役執行役員常務 両角寛文au事業本部長)していきたい考えだ。

    今回の夏モデルの進化点

    特に、音楽・映像系のサービスを強化した

    テレビが観られて、歌も検索できる

    新サービスは大きく分けて「EZテレビ」「聴かせて検索」「安心ナビ」の3種類。

    「EZテレビ」は、auでは初めてのアナログ放送チューナーを内蔵した端末を用意し、さらにインタラクティブ性を持たせた。TV放送では、EPGで番組を検索して視聴することができ、番組の録画も可能。携帯電話を横にして、横長の画面で視聴することもできる。

    EZテレビでは、番組内の楽曲を検索することもできる

    お知らせウィンドウから番組Webサイトに誘導、さらにコンテンツ購入につなげる、といった新たなビジネスモデルが構築できる、という

    画面下部には「お知らせウィンドウ」が表示される。ここからテレビ局のWebサイトに誘導するなどして、新たな通信と放送の融合を目指す仕組みだ。KDDIでは全国テレビ局38局と話し合いを進め、テレビ局側にコンテンツの提供を促している。

    実際のEZテレビの画面。下部にあるのがお知らせウィンドウ

    メニュー表示。録画や曲名検索が可能

    お知らせウィンドウから誘導されるコンテンツはテレビ局側に一任しているそうで、当初どの程度のコンテンツが用意されるかは、各局の取り組み次第。「各局の腕の見せ所」(コンテンツ・メディア事業本部長の高橋誠執行役)で、KDDIでは「新しいビジネスモデルを実現したい」(同)と狙いを語り、お知らせウィンドウからの誘導による番組関連コンテンツの売り上げ増など、局側にこのお知らせウィンドウを有効活用してもらいたい考えだ。

    テレビ番組内で使われている楽曲を検索するサービスも提供される。BGMや主題歌などで、気になる曲があったときにこの検索機能を使い、そこから着うたをダウンロードしたり、CDを購入したり、といったことが可能。

    「携帯電話は究極の暇つぶしツール」(同)であり、KDDIでは、EZテレビ対応携帯電話を持つユーザーは頻度の差こそあっても高い確率でテレビを観る、と想定。モバイルでのテレビ視聴シーンを拡大して、着うたのダウンロードを増加させるなどの新たなコンテンツ利用を創出したい考えだ。

    今後、モバイル向け地上デジタル放送(1セグ放送)が開始されるが、auでは1セグ放送に積極的に取り組む意向を示しており、すでに実験も行っている。EZテレビの導入で、今後通信と放送の融合を模索していき、1セグ放送開始に備えた取り組みを進めていく狙いだ。

    なお、TVの視聴にはau携帯電話自体の契約が必要なので、解約した携帯電話で視聴はできない。契約者の視聴は無料で、オプションサービスとして、番組名や出演者を登録、キーワードに合致した番組をメールで知らせる「デラックスメニュー」(月額210円)、さらに外出先から録画予約をする遠隔録画に対応した「プレミアムメニュー」(同315円)が用意される。6月中旬からサービスを開始する。

    「聴かせて検索」は、TVやラジオで使われている楽曲を検索し、そこから着うたやCDの購入が可能になるサービス。EZテレビでの楽曲検索でも使われている機能だ。

    聴かせて検索の画面(BREWアプリ)。検索ボタンを押すと電話発信画面になり、そこから検索したい曲が流れているテレビなどに送話口を近づけると検索が行われる

    今回の検索時間は15秒

    検索結果からは着うたフルのダウンロードなどが行える

    楽曲の検索は、指定の番号に電話をかけ、テレビやラジオなどで流れている曲を送話口から取り込むことで行われる。音楽データベースを提供する米Gracenoteの「CDDB」を活用、取り込んだ楽曲に、フィンガープリント化(データ化)と呼ばれる変換を行い、それをデータベースの楽曲と照らし合わせることで楽曲を特定する仕組みだ。

    演奏中の楽曲のどの部分でも検索でき、ナレーションや効果音が重なっている状態でも検索はできるが、CDなどの音源を元にしているため、ライブなど、音源と異なる場合は検索できないそうだ。音源と一致していれば検索精度は「99%以上」(au商品企画本部長 井上正廣執行役員常務)で、楽曲を聴かせて検索が終了するまでに6~15秒かかる。検索にはBREWアプリを用いる。

    利用には月額利用料として210円で、さらに音声通話と同じ回線交換を利用するため、料金プランに応じた通話料が必要となる。サービス開始は6月中旬だ。

    「安心ナビ」は、従来のGPS機能を進化させ、対応端末を持つユーザーの居場所を簡単な操作で知らせる機能。「安心ナビ 位置確認」と「安心ナビ エリア通知」の2種類が用意され、auのショートメッセージングサービス「Cメール」と同様の仕組みを利用、対応端末同士で直接通信を行うため、低料金で高速に位置確認が行える。

    安心ナビの利用中

    エリア通知で送られてきたメッセージ。文章は自由に設定可能だ

    「安心ナビ 位置確認」はさらに2つの機能を用意。「位置確認メール」は、自分のアドレス帳に登録している相手に対して現在位置の送信を要求、それに対して相手が同意すると、その相手の現在位置が送信されてくる。「いつでも位置確認」は、事前に検索する相手である「パートナー」(3人まで)と、自分を検索できる相手である「許可ユーザー」(5人まで)を登録、許可ユーザーがパートナーの位置を確認できる。いずれも受信後、地図を表示すると、そこに相手の位置が表示される仕組みだ。

    「位置確認メール」は事前登録が不要で、相手の位置を知るためには、相手が位置情報の送信に同意する必要がある。「いつでも位置確認」は事前登録が必要だが、パートナーが携帯電話の操作をしなくても、許可ユーザーはパートナーの位置を把握できる。パートナーは設定により位置情報の送信を拒否することも可能だ。子どもの帰りが遅いとき、迷子になったときなど、簡単な操作で位置が分かる機能だ。

    「安心ナビ エリア通知」は、対応端末を持つユーザーが、指定したエリアに出入りした際に通知を行う機能。あらかじめ時間帯とエリア、通知先、メッセージなどを登録、指定時間になるとアプリが起動して現在位置を測位し続け、指定エリア内に入った、または指定エリアから出た場合に、それが登録した通知先に通知される仕組みだ。

    たとえば塾が終わる時間をセットし、子どもが塾を出たら親に対して、登録しておいた「塾が終わりました」というメッセージを通知、さらに自宅最寄り駅に近づいたら「駅に着きます」というメッセージを通知、親が迎えに行く、などといった使い方が可能になる。

    基本的にアプリが起動していないと測位や通知は行えないが、指定時間経過後2時間は継続的にアプリが起動、測位を行うため、より確実に位置確認が行えるように配慮されている。

    「位置確認メール」は基本料金が無料、検索する側とされる側の両方に、位置情報送信ごとに3円の料金が必要。「いつでも位置確認」は、検索する側は月額315円、検索する側・される側ともに1回ごとに3円がかかる。「エリア通知」は、指定エリアの出入りを通知する側に1回ごとに3円が必要となる。サービス開始は6月末だ。

    「(事業戦略の)路線がドコモとは若干異なる」とau事業本部長の両角氏。NTTドコモはおサイフケータイやクレジットカードとの連携など、いわば「お金」につながる周辺サービスを強化していく方向だが、auは「音楽と映像に強い携帯電話」という地位を確立、データ通信量を増やしてARPU(1ユーザーあたりの月間平均収入)を伸ばしていく戦略だという。

    auでは好調なEZ「着うたフル」を初め、PC向けのWebサイトを閲覧できる「PCサイトビューアー」対応端末を今回2機種追加し、5月からはPCサイトビューアー利用での定額制も導入、携帯電話・PCから利用できるブログサービス「DUOBLOG」も提供するなど、コンテンツ利用シーンの拡大を進めている。今回のEZテレビ、聴かせて検索は、そういったデータ通信の利用をさらに促進させるための施策であり、さらに安心・安全をキーワードとした「安心ナビ」を提供、幅広いユーザー層を獲得していきたい考え。、「楽しさ便利さを詰め込んだ感動ケータイとしてさらに進化を続けたい」(両角氏)。

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