カナダ連邦産業省(Industry Canada)は、新たなスパム(迷惑メール)規制法案の制定などを提唱する専門調査会による報告書「Stopping Spam: Creating a Stronger, Safer Internet」の発表を行った。米国で施行されているCAN-SPAM法よりも厳しい内容になっており、22項目に上る提案の公表が行われている。
2004年5月11日、カナダ産業大臣(Minister of Industry)によって、スパムの問題解決を目指して専門的な調査を行う「Special Task Force on Spam」の結成がアナウンスされたようで、現行の法律を最大限に活用した規制強化および現状での取締りの限界、産業界の技術的なアプローチによるスパム対策、インターネットユーザーの意識向上、国際協力の重要性といった分野で、カナダ政府に有益な指針を提示するための調査活動がスタートしたという。
まず、同専門調査会が過去1年間で把握した実態としては、スパムがEメール全体に占める割合が、昨年1月は63.01%だったのに対して、今年1月には83.11%に達したとの調査データが紹介されており、カナダ国民が1週間に受信するスパムの数も、2001年末は平均30通だったのが、2004年末には平均87通まで増加したとされている。フィルタリング技術の向上なども見られているものの、2004年中に約22%のスパムではないメールが、誤ってスパムと判断されて適切に届けられなかったとするデータなどを引き合いに出しつつ、厳しい法規制でスパム対策に臨む重要性が指摘されている。
提唱された新たなスパム規制法案には、受信を希望するユーザーにのみ広告メールを送信できるオプトイン方式の確立が盛り込まれるようで、メール本文とは異なる件名を用いたり、ヘッダーを偽装したりすることが禁止されるほか、フィッシング詐欺目的で送信されるスパムを明確に禁じる条項が定められるという。また、インターネットユーザーがスパム受信に関する苦情を、公的機関へと容易に提出できるシステムが考案されているようで、新法案の下では、スパム受信者にも送信者を訴える権利が認められることになるようだ。さらには、ISPに対して、利用規約の中でスパム送信を禁じる方針を明確に示し、会員に同規約への同意を得ることを徹底するように求めているという。
同報告書は、こうした厳格な規制法案によって、スパム対策の分野でカナダ政府が世界最先端を行くことができるとしており、今後も周期的に改善案を出し続ける必要性が訴えられている。
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