ライブ! ユニバース、4月9日の日食中継でFlash Videoなどの配信実験

    大塚実  [2005/04/04]

    ライブ! ユニバースは、4月9日午前5時から予定しているインターネット日食中継「LIVE! ECLIPSE 2005 Hybrid」において、ネットワーク技術の向上を目的とした10種類の実験を実施する。日本最大級の規模となるFlash Videoによるライブ配信や、LSI上に構築されたハードウェアWebサーバー、などが含まれている。

    ライブ! ユニバースは、日食などの天文現象を世界各地からインターネットを使って中継している非営利団体。これまで、2003年には南極から皆既日食の中継を行った実績があるほか、金星の太陽面通過など、日食以外の天文現象についても積極的に取り組んでいる。

    今回の日食は、「金環」「皆既」の2種類が観測できる"ハイブリッドな日食"であるのが特徴とされる。通常、日食は月と太陽の見かけ上の大きさにより、月が大きくなる場合には太陽が全て隠れる皆既日食に、また逆に太陽が大きい場合には太陽面が環状に残る「金環日食」となる。今回は太平洋上の2点(ニュージーランド沖と中米沖)で見かけ上の大きさが全く同じとなり、その間では皆既日食、両側では金環日食が観測される。同団体によれば、同様の現象は前回は1987年に起きており、次回は2013年に起こるという。

    この珍しい現象に対し、ライブ! ユニバースでは金環日食が観測されるパナマ・ペノノメ(北緯8度21分、西経80度13.8分)と、皆既日食となる太平洋上(南緯2度3.1分、西経110度22.4分)の2カ所に観測隊を派遣、ライブ中継を行う。中継は4月9日午前5時(日本時間)頃から午前8時(同)頃まで行われ、PC・3G携帯電話からの閲覧が可能。今回は初めての試みとして、日本語JPドメイン(http://日食中継.jp/)での提供も行われる予定だ。

    日食はネットワークインフラが充実している先進国だけで起きるとは限らず、インターネットを使った各国からの中継では技術的なチャレンジを伴う場合も多い。だが逆にネットワーク技術を向上させるための実験の場としても良い機会となるわけで、今回は各企業・組織が主体となっている10種類の実験テーマが立ち上がっている。

    今回の実験一覧
    1. Flash Videoを用いたライブ配信
    2. ストリーム配信の受信品質評価
    3. 日本語ドメイン名に対するアクセス評価
    4. 超高速ハードウェアWebサーバーによる性能評価
    5. 観測地からのライブ映像集信システム
    6. 広域ライブストリーム配信システム
    7. ライブ中継用Webコンテンツ生成
    8. 携帯電話端末向け動画配信システム
    9. DNSによる広域負荷分散方式の評価
    10. 広域への高品位映像伝送評価

    Flash Videoは新しい動画の配信方法として注目されているが、同団体としては前回の「LIVE! ECLIPSE 2004 Partial」に続いての採用。配信には、マクロメディアの「Flash Communication Server」を使用している。

    またアクセスの集中が見込まれるライブ中継当日には、Webサーバーにイーツリーズ・ジャパンが開発したハードウェアWebサーバー「e-7」が使用される。これはIP/TCP/HTTPなどの処理を全てLSIを使って行っているもので、一般的なCPUによるソフトウェア処理よりも大幅に高速な処理が実現できるという。

    ライブ中継の開始時刻が早朝ではあるものの、たまには早起きして日食観賞から週末を始めるのもいいかも。あとは現地の天候が良くなることを祈りたい。

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